2022年10月31日(月)
甲武信ヶ岳山頂から望む富士山
奥秩父を代表する山のひとつ甲武信ヶ岳。 山頂への直線距離は自宅からそれ程遠くはないのだが、なかなか行けないでいた。 なぜなら、アクセスしやすい西沢渓谷の登山口から山頂へは標高差 1,600m以上、急登続きと過酷そう。 歩きやすいと言われている毛木平~千曲川源流経由は毛木平駐車場へのアクセスが心配。 いずれにしても山頂へは時間がかかりそうなので、シャクナゲの時期か紅葉の時期にでも甲武信小屋に泊まって、ゆっくり周回したいと思っていた。 が、甲武信小屋はとても人気のある山小屋だとも聞いているので、まずは人が少なそうな晩秋、カラマツ黄葉の時期もしくはそれより後にでも訪ねてみようと思った。
で、今回この時期となったのだが。。。先日の雪で登山道、小屋付近とも真っ白、とても寒そうな登山者のレポートを拝見していると「わざわざこの寒い時に行かなくても。」と尻込みしてしまった。 そうは言ってもすぐに代わりの山を計画することもできず、「そうだ。日帰りでずっと歩いている分には寒さにも耐えられるだろう。」と、麓で前泊して31日早朝に毛木平駐車場からピストンで甲武信ヶ岳山頂を目指すことにした。
先のエントリーでも書いた通り、毛木平駐車場への下調べも済んでいたので 6:00前に無事到着。 実は 5:30前には到着したかったが、出発時フロントガラスに霜が降り20分以上出発できなかった。 冬の備えがまだ甘かった。 到着した駐車場は平日という事もあり6時ごろでこの通り。(写真に写っていない所にあと2台)
十文字峠と千曲川源流の分岐
6:00ごろ出発し、ナメ滝までは比較的緩やかに登ってゆく。
天気は良いが深い谷の底、西沢沿いを歩いてゆくので薄暗い。
きれいな黄葉も見られるが、陽が当たらずなかなか写真には撮りづらい。
沢沿いを源流に向かって歩いてゆくのは何だかウキウキする。
心配していた冷え込みはそれ程ひどくなく、風も無くて快調。
それでも手袋は冬用、レインウェアジャケットを羽織っていた。
紅い木々もあったらしい。
沢の流れとカラマツ黄葉。
標高が上がると斜面から登山道を横切る小さな水の流れが。
トレイルと同じレベルを流れる小川を見ると水の豊富さを感じる。
ナメ滝に到着(7:55)
暑い時期なら水に近寄ってみたい所だが、
滑って落ちたら命取りなので、遠くから一枚。
更に登る。 ようやく陽の光が届き始める。
ツルッと行かないように。。。
足元は雪や凍結した部分が多くなってきたので、この先辺りでチェインスパイクを装着した。
水量はまだ豊富。 水源まではまだかな。
ようやく千曲川水源地に到着。(9:36)
それ程の急登はないが、じわじわと登り、距離が長く堪える。
ただ、稜線まではもう一息。 がんばる!
水源地をのぞき込むと水の流れはもう見えない。
が、写真左辺りからは水が流れ出している。
それが先ほどまで見ていたような流れになるのだから、本当に不思議だ。
それまでより少しきつい登りを経て稜線に到着。(10:00)
右は金峰山方面。 左に行けば甲武信ヶ岳山頂だ。
稜線でもシラビソ?などの樹林帯。
富士山見えるかなぁ、と思いながら歩いていると。。。
開けた所があった。 富士山見えた!
山頂直下のガレ場を登る。
甲武信ヶ岳山頂と~ちゃく!(10:24)
登って来た方向(西南側)、中央には北奥千丈岳、その右に金峰山。
両山の間に見えるのは白峰三山。
中央に金峰山。 右には甲斐駒ヶ岳、鋸岳。
左に白峰三山。
金峰山よりさらに右に目を移す(西北)と八ヶ岳。
南八ヶ岳と北八ヶ岳の間には穂高連峰と槍ヶ岳。
南八ヶ岳
さらに右には北アルプスが並ぶ。
南には富士山。
北には大きく三宝山(埼玉県最高峰)、その左奥に浅間山。
山頂を少し甲武信小屋の方に行ってみると、手前木賊山と富士山。
山頂でゆっくりと景色を楽しみ、前週小布施で買った栗のどら焼きを頂いた。
大変満足。 青空の展望の良い日に来れて良かった。
名残惜しいが下山する。(11:50)
手前のガレ場を下り、先に見える稜線を少し歩いてから、
右の方に伸びる谷に下りてゆく。
帰りは西沢の流れや氷など見ながら。
木々が被ってなかなか抜けなかった美しいカラマツ黄葉。
下山も長く感じた。
15:25ごろ毛木平駐車場に到着したが、この時期、この時間の谷底は寂しくなる薄暗さで、
ギリギリセーフという感じだった。
毛木平駐車場から車のナビで自宅へ戻るルートを検索すると
佐久方面から上信越道ではなく、清里方面から中央高速を推奨したので、その通りにした。
せっかくなので夕食を清里で。。。
「萌木の村 ROCK」 でカレーを頂く。
Halloween 当日だったな。
良い一日だった。
今回は甲武信小屋に泊まり、三宝山経由で周回することはできなかったが、カラマツ黄葉から雪道まで楽しめ、青空の元、展望も素晴らしかった。 また、清里や野辺山での時間も過ごすことができ、充実した、楽しい2日間となった。 機会が合えばシャクナゲの頃にまた再訪できればと思う。