out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

あの頃登れなかった櫛形山へ

2018-08-28 20:00:00 | 山登り in 山梨県

2018年8月5日(日)
櫛形山・裸山から望む農鳥岳~間ノ岳~北岳


 ピレネー山脈に出かけていたこの夏。 帰って来たのは8月1日。 その後お盆までには中学三年生の夏期講習なども控えており、それを終えたらさすがに自分もお盆中に出て歩くわけにもいかず。 お盆が明ければ2学期開始と言うわけで、行けるときに行っておきましょう、と8月5日に櫛形山に行って参りました。 元気だったなぁ。w

 ここ数年「いつか行こう」と思いつつ行けてなかった山。 この夏休み中に終わらせたい宿題みたいだった。 この山の中腹にある平林という村は富士山が見える棚田で有名。 そんな棚田の田んぼでお米を作ってみたかった。 田んぼに入って稲の世話をしながらカエルやトンボを見て、写真を撮って。。。と言うことを数年前本当にやってみました。 それは今につながる大切なひと時でした。

 その頃「この山の上にはアヤメがたくさん咲いていたんだよ。でもシカに食べられてみんな無くなっちゃったの。」という話を聞きました。 「山の上にアヤメ?」 アヤメとかショウブとか、当時はお城の堀やお寺の庭園に咲いている物しか思い浮かばなかった。 そもそも山の上の花園など見たこともなかったのですから、まったく信じがたい話で、「見てみたいなぁ。」と思ったのですが、「シカに食べられてもう無いなら行ってもしょうがないよね。」と思ったのでした。
 また、村にあったビジターセンターのような施設主催の櫛形山登山もあったのですが全く登れる自信はなく、山の上のお花畑は夢の話となったのでした。

 が近年、櫛形山の植物の保護活動が成功してお花がたくさん見られるようになっている、という話を読み「絶対に行ってみたい!」と強く思うようになりました。 「行くのならアヤメが咲いている時期に」と思っていたらどんどん時期を外し、今回「いつでも良いからいっておこう!」となったわけです。 どんなお花が見られるのか、全く見られないかもしれないけど、それはそれでいいや、と言う気持ちで向かったのですが、そんな私の考えを大きく外してくれた櫛形山でした。


富士川大橋から望む櫛形山。 ほぼ見えないけど。w 櫛のようになだらかな丸みをおびた山頂の一部が雲の上に少し見えます。
写真中央付近濃い山並みの上に少し白っぽく見える辺りが平林です。
山裾の辺りの黄緑色も全て棚田です。


平林の村を抜け、林道に入りさらにグネグネと山を上ってゆくと池の茶屋登山口。
途中林道は細くなったりもしますが、思った以上に良い道でした。


登山口の駐車場奥には休憩所?もあり、トイレもあります。
櫛形山山頂(奥仙重)への最短ルートは建物横に見える階段を上がって進みます。


反対の端(駐車場入り口付近)にこの「櫛形山トレッキングコース入口」がありますが、
こちらに行くと櫛形山山頂へはグルッとかなり遠回りになります。

私は先の登山口から櫛形山~裸山~アヤメ平~裸山のコル~もみじ沢~北岳展望デッキ、を経てこの登山口に戻りました。

富士川大橋から見た櫛形山は雲に覆われていましたが、車で林道を上がっている頃には青空が広がっていました。
櫛形山と言えば富士山や白峰三山の大展望でも有名。
お花が無くてもこちらが見られれば、と言う気持ちもありました。
駐車場から急な斜面を登っていると、


富士山が見えました~!
雲が多め逆光ではありますが、バイケイソウの咲く中、良い景色です。
更に登ってゆくと、


こちらはスッキリ! 農鳥岳~間ノ岳~北岳。


北岳の奥には鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳も。
いやぁ~、もうこれでオッケー、オッケー!(*^▽^*)
ただこれ登り始めて30分程ですから、まだ帰るわけにはいきませんよ。w

急な斜面を登りきるとあとはなだらかな稜線歩きです。
櫛形山の山頂には奥仙重、裸山、唐松岳などの頂上が連なり、比較的フラットな稜線歩きが3~4kmほど楽しめます。


櫛形山山頂~! と言いたい所ですが、この手前にテープに「奥仙重」と書かれ巻かれた木と、三角点がありました。
地図を見ると三角点の方を櫛形山としているようですのでなんかびみょ~。w


裸山を目指して進みます。 木々にサルオガセがたくさんついています。
これも櫛形山名物のひとつです。
そんな木々を眺め歩いていると。。。


おぉ~っ!! コウリンカ!!


裸山近くに来るとフィールドがこのように厳重に網で覆われています。
これが櫛形山の植物の保護活動です。
少し興ざめする気がしましたが、無くなってしまった植物を再生するにはこのくらいの設備が必要なのでしょう。


ありがたいことに観察、撮影用に穴もあけてあります。
これがあるのは知っていたので望遠レンズを持ってくるはずだったのに忘れた。(;´・ω・)


そして網の中は。。。


興ざめなんて大変失礼でした!! この花園を前に望遠レンズがないことを悔やみつつ、
夢中になってシャッターを切ってしまいました。


オレンジ色に見えるのはすべてコウリンカです。
見たかったコウリンカをここでこんなに大量にみられるだなんて、本当に来て良かった!!


この日も保護活動の方がネットの補修にきていらっしゃいました。


その様な活動の賜ですねぇ。 ありがたい。

写真を撮りながら裸山の山頂に到着。
到着してすぐは北岳など見えていたのですが、あっという間に厚い雲の中に入ってしまいました。
ベンチに座ってお茶とおやつをいただいていると一人の方が来て「憧れの北岳が見えないなぁ~。」と。
5分ぐらい待っていらっしゃいましたが、ついに現れずその方が山頂を離れると。。。


すみません。 出てきましたよ。w
一番上の写真もその時の物です。


休憩したのでアヤメ平に向かいます。


軽いアップダウンを繰り返し、


森歩き、という感じ。


かわいいお花をたくさん見て、


アヤメ平に到着。
こちらもいろいろなお花が咲き誇っていました。 こんどは是非アヤメの頃に来てみよう。
ベンチでお昼ご飯を頂き、来た道ではなく、北岳展望デッキを通る「トレッキングコース」で戻ります。


あふれんばかりのお花たち。


サルオガセとお花。


たくさん見られて大満足のコウリンカ。


林床がすっきりしていますが、これは動物の食害?


もみじ沢まで随分下りました。 この先の登りはきつかった。w


そして北岳展望デッキ。 残念ながらもう真っ白な展望です。
少し休憩してから駐車場に戻りました。


帰りの林道でクサボタン。


フシグロセンノウもたくさん咲いていました。


そして平林まで下りてきて田んぼを一回り。
アマケロさんは一匹しか見つけられなかった。


懐かしい棚田を見下ろして、また来てみようと思ったのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする