人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

呉勝浩ほか『警官の道』

2024-04-30 09:30:10 | 読書記録(紙書籍のみ)
呉勝浩、下村敦史、長浦京、中山七里、葉真中顕、深町秋生、柚月裕子著『警官の道』

短編集。えっ、そこで終わり!?みたいなのもあったけど、総じてスピーディで
おもしろかった。

下村敦史『見えない刃』
すごい考えさせられた。「そんな格好してたら」という言葉が、「未来の被害者への
セカンド」〇〇〇であるという。確かにそうだ。私たちはそんな「呪い」に
慣れすぎている。今の世情をとらえていて、短編なのに本当にすごく深くて
おもしろかった。っていうか、東堂さん、かっこよすぎ。人間できすぎ。
東堂捜査官(肩書や経歴はよくわからない)主人公の作品があったら、
絶対読みたい!!

長浦京『シスター・レイ』
玲かっこよすぎ!! ただの(?)予備校講師と思わせておいて、次々に
明るみになる玲の過去。不条理だな、と思うし、つらいけど、でもそこは
目をつぶって、単純に玲の活躍を楽しんで読めた。現実は母の介護をしながら
予備校の講師で食いつないでいるバツイチ中年女性なのに、その実……
っていうのが、本当に好みのお話だった。

柚月裕子『聖』
千寿と聖がバディになったお話も読んでみたいなぁ。そういう余韻を残すのが
短編なんだろうけど、でも、ほんと、続きを読んでみたい。人情もの、なのかな?

葉真中顕『上級国民』
っていうか、美穂さん、すごすぎん? 全部見抜いてるやん。

許されざる者『中山七里』
現実にありそうで。東京オリンピックに絡めた話。リモートでの事情聴取とか、
コロナの時代。

呉勝浩『Vに捧げる行進』
芸術家の感性??

深町秋生『クローゼット』
そこで終わるの!?

と盛りだくさん。

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