人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

スザンヌ・チェイズン『火災捜査官』

2020-09-09 08:22:04 | 読書記録(紙書籍のみ)
スザンヌ・チェイズン著、中井京子訳『火災捜査官』

おもしろかった!!!!!
その名の通り、火災捜査官(女性)が主人公。
父親が殉職した消防士で、自分も消防士になったんだけど、なぜか今は火災捜査官。
その理由もドラマで。シングルマザーになった(結婚せずに子どもを産んだ)理由も
ドラマで。あれこれドラマづくし。

いわゆる「男性の職場」で紅一点ならではの苦悩(?)みたいなのも書かれていて、
周囲の男性も主人公ジョージアが「新人」「女性」捜査官というので、嫌な態度を取る。

んで、爪楊枝咥えてだらしなく座ってるおっさん(子どもが二人いて、「大昔」に離婚したと
言っていたので、勝手におっさん認定してたら)実はめっちゃイケメンで。

最初は女に消防士は務まらん的なことを言いまくって、主人公を嫌ってたっぽいのに、
なんか急に……あれあれ……むふ、みたいな展開に(笑)。

そうしたら、なんかこのおっさんが実はそんなにおっさんじゃなくて、実はものすごい
イケメンらしく(お~~~い)。外見は超絶イケメンで、内面もまあ最後の方はイケメンで。

人間ドラマあり~の、ロマンスあり~の、サスペンスあり~の、ミステリあり~の。

けど、犯人が主人公を恨んだ理由を主人公はあんまりよく覚えていないのだそうだ。
恨みを買うってそんなもんなのかな~。恐ろしや。

ざくっと言うと、54人が死亡したビル火災で、ジョージアのパートナーのベテラン捜査官が、
超高熱火災の痕跡を見つけ、そこから連続放火事件を疑うんだけど、周囲の無理解上司が
却下(まあ、それには裏事情があり~の)。連続放火事件であることを示す
〝第四の天使〟からの聖書を引用した手紙や資料が隠蔽されていたり、信じていた人たちに
裏切られていたり……。なかなか大変。
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