人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

近藤史恵『タルト・タタンの夢』

2016-09-09 13:44:25 | 読書記録(紙書籍のみ)
近藤史恵著『タルト・タタンの夢』

ビストロ・パ・マルにまた行ってみたくて読みました。

あれ、今回から全短編の冒頭で自己紹介がある!(前作はなかったような気がしたけど)
宝塚歌劇団の話に触れられていたので、おや、と思ったら、著者の方は大阪市生まれでした。
物語に一気に親近感!

お客さんが持ち込む謎にもいろいろありますが、「タルト・タタンの夢」と
「オッソ・イラティをめぐる不和」は、ああ、わかる、そういうのあるある!
という感じでした。

「理不尽な酔っ払い」のある果物を使ったトリック(?)はすごいなぁと思ったけど、
そんなことが思いつくなら、その智恵をもっといい方に使えばよかったのに、と(犯人?)に対して心から思った。

最後の「割り切れないチョコレート」では、素数で詰め合わされたチョコレートに込められた
ショコラティエの思いが切なかった。お母さんはきっともう助からないかもしれないけれど、あの兄妹は
仲直りできるといいのにな。

満足、おなかいっぱい!
コメント
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