冬晴れの真っ青な空を突き上げるように...
この時期の東京名所のひとつ。
神宮外苑はまさに銀杏日和だった。
RICOH GR DIGTAL3 (F5.6 , 1/320 , ISO64)
植栽されたのが大正12年(1923年)というから
銀杏並木はやがて100年もの間、外苑を飾り、
しかも、この時期になると決まって色づく。
だから、ありふれた風景に違いない。
自分にとってもそれは同じ。
初めてここへやってきたのは40年以上も前で、
以来、何度となくここを訪れているから、
やはり、ありふれた風景と言っていい。
しかし、それにもかかわらず、
この時期に東京を訪れる機会があれば
無理に時間を作ってでもここへやってくる。
ただ、色づいた銀杏を眺め、
落ち葉を踏みしめながら、
並木を往復するだけのために。
けれども、不思議なことに、
そうすることで見慣れた風景の中に
過去訪れたときの折々の心持ちを重ねることができる。
それがこの場所へとやって来る理由。
そして、ありふれた風景には違いないが、
特別の風景でもある、と思うのだ。