「9」のつく日は空倶楽部の日。
桜シーズンを控えた金沢。
腹が立つくらい寒い日が続いている。
開花予想は例年より早い4月1日だったはずだがいまだその気配なし。
それどころか、昨日すでに福井と富山が開花宣言を出したので
北陸では金沢だけが取り残されている。
そこへもってきて、ここひと月は土日ごとになにか用事が入って
カメラを持ち出せていないので、写真在庫は枯渇。
ということで今回の空倶楽部は蔵出し。
それも、昔々奥深くしまい込んだ中から探し当てた
「置き去りにできなかった」写真、空倶楽部版を。
(...あまり空も映っていないので、雰囲気だけでご容赦を)
写真の履歴を見ると2012年の2月、場所は江の島である。
かなり時間は経っているが、この風景のことはよく覚えている。
遠く、相模湾越しに富士山がくっきりと見える冬晴れの中、
高台から見下ろしたヨットハーバーが
どこか地中海の海辺の景色のように思えたのだ。
とはいえ、実際の地中海を見たことはないので、
それは古い映画からの刷り込み。
そう。フランス映画の「太陽がいっぱい」を思い浮かべて
シャッターを切っていたのだ。
今回、蔵出しにあたり、褪色ぎみに現像し、
刷り込まれた海のイメージに近づけてみたのだが
往年の映画を知っていて、そう感じた方がいらっしゃれば幸いだ。
題して「太陽をいっぱい...(ちょーだい!)」
この寒空、早くどうにかなってほしいものだ。
「太陽がいっぱい」といえば、だれもが思い浮かべるのがこのラストシーンだろう。
衝撃的で凄惨なシーンの後、ニーノ・ロータの美しい曲とともに映し出されるのどかな海辺の光景。
「最高だ...」とつぶやくアラン・ドロンが印象的だった。
映画「太陽がいっぱい」 オリジナル・サウンドトラック盤 Versailles 90M312