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折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

余呉冬景色 続「ワカサギ狂騒曲」

2022-01-24 | 琵琶湖 余呉 湖国

雪の日が続き、週末にかけてその雪が止んだ日。

冬の余呉でもう一度出会ってみたい景色があった。

      余呉湖(滋賀県長浜市)2022.01.22 9:32    Sony α7R3  F2.8G/70-200㎜ (135㎜  f/2.8,1/160sec , ISO100)

 

雪に覆われた余呉の湖と街並みを背景に

色とりどりの防寒具を着てワカサギ釣りに興じる人たち。

ちょうど5年前。

その時も雪の日が続いた後の週末だったが、

1メートル近い積雪の中、これと同じ光景を眺めていた。

そして、凍えるような寒さの中、

この人たちの狂おしいばかりの熱気に感動すら覚えていたのだ。

    「ワカサギ狂騒曲」余呉、もうひとつの冬景色  2017.02.01

以来、この光景を求めて、冬の余呉にやって来てはいたものの

天候とタイミングを合わすことができなかった。

そして、今回。

コロナのせいか、前回ほどの人出ではなかったが

冬景色の中の賑わいにようやく出会うことができたのだった。

 


折にふれての選曲は前回に続き

ジェフ・リン率いる新生ELO。

 
 Jeff Lynne's ELO - Telephone Line (Live at Wembley Stadium)

今回の道中。

2017年収録のライブ盤を聞いていたのだが、

それは、この「テレフォンライン」を含む「Wembley or Bust」だった。

2枚組のアルバムで全編通じて名曲揃い。

ジェフ・リンが紡ぎ出すメロディ、

さらに、ライブとは思えない緻密な音作りに

あらためて感心し、そして、何度も聴き入っていた。

 

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佐川美術館

2021-11-07 | 琵琶湖 余呉 湖国

芸術の秋、というわけでもないが、5年ぶりに訪れた佐川美術館。

 


 佐川美術館(滋賀県守山市)2021.11.06 10:23AM  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/2.8,1/3200ec,ISO100) 

 

平山郁夫の絵画や佐藤忠良のブロンズ像、

十五代樂吉左衞門(直入)の樂焼など充実した常設展示。

さらに企画展では、内外から集められた本格的な芸術に

子供も喜ぶような趣向を凝らしたものなど

訪れた誰もが芸術に親しみ、そして楽しむことができる美術館だ。

 

さて、この美術館のもうひとつの楽しみ方が建物。

シンプルな大屋根の無機質な建物を水庭が取り囲む。

わずかそれだけのことだが、周りを歩いてみると

それらが、周辺環境と絶妙に調和して

いろいろな景色を見せてくれていることに気づく。

さらにその景色は四季とともに移り変わりもする。

訪れるたびに出会う景色もまた、

この美術館の展示かもしれない、と思えてくるのである。

 

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湖北 菅浦の秋 2021

2021-11-02 | 琵琶湖 余呉 湖国

昨年の冬以来の菅浦。

何も変わらない琵琶湖と里の景色に惹かれ、四季折々に訪れていたのだが

今年は緊急事態宣言が頻発したことで出かけられずにいた。

そして、ようやく、10月も半ばの秋晴れの日。

やはり、そこには風も時間も穏やかに流れていた。

 


穏やかな時間から思いついたのが...


 Sting - Shape of My Heart (Official Music Video) 

スティングのアルバム、『 Ten Summorner's Tales 』からの選曲。

映画『レオン』のエンディングとして、ご存じの方も多いと思う。

自然に囲まれた古い邸宅のなかで繰り広げられるセッション。

リラックスしたムードの中で奏でられる美しいメロディ。

ソフィスティケートされた音楽と映像に湖北の秋の日を重ねてみた。

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琵琶湖 夕映え  By空倶楽部

2021-07-19 | 琵琶湖 余呉 湖国

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


オリンピック・ウィークにもかかわらず、

またもやの感染拡大懸念は広がるばかり。

いろいろと意見はあるだろうけど

ここまで来たら、選手たちにとって

悔いの残らない大会となってほしい。

そして、開催が新たな感染の火種とならないよう祈るばかりである。

 

      滋賀県長浜市 2015.08.08  18:41 Sony α99  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (200㎜  f/20,1/15sec,ISO100)    

 

マスクや手洗いなど感染への気遣いは残るとして

一刻も早く、普通の「日常」が戻ってほしいものだ。


 
 Another Day  Paul McCartney & Wings 

 

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雨にぬれても   近江孤蓬庵

2021-07-04 | 琵琶湖 余呉 湖国

ある方のブログ記事で近江孤鳳庵を知り

梅雨が上がる前にどうしても出かけたくなった。

しっとりとした空気の中で

深緑の風景を眺めたい、と思ったのだ。

 
近江孤蓬庵 2021.06.19 Sony α7R3   Planar 50㎜ F1.4 ZA SSM

 

近江を歩いていると、小堀遠州の名をよく目にする。

安土桃山時代から江戸初期にかけて存在した近江の小藩の大名であり、

茶の道や建築、造園にも携わった文化人でもある。

近江孤蓬庵は小堀遠州の菩提寺で

観光情報によると紅葉の名所と紹介されていたが

この時期は青紅葉など深緑も楽しめるととも記されていた。   

    近江孤蓬庵 滋賀・琵琶湖観光情報

さて、「しっとりとした空気」を期待してのことだったが...、

訪れた時は土砂降り。傘をさしながらの撮影だった。

けれども、その雨がかえって幸いしたか、

コロナ渦中とはいえ、多少の混雑を予想していたものの、

他に訪れる人もいない。

それで、近江孤蓬庵を完全に独り占め。

「密」を気にすることもなく

マスクを外して、しっとりとした空気感を存分に楽しんだ次第だ。

 

 

 近江孤蓬庵 2021.06.19 Sony α7R3   Planar 50㎜ F1.4 ZA SSM

 


折にふれて...と、

雨の音楽を探し始めたところ、懐かしい映像に目が止まった。

 
  B. J. Thomas - Raindrops Keep Fallin' on My Head

アメリカン・ニュー・シネマの傑作、

『明日に向かって撃て』の主題歌として有名な曲で

ご存じの方も多いと思う。

バート・バカラックが映画音楽を担当し、

全編に洒落た曲が流れるが、中でもこの曲が流れるシーン、

ポール・ニューマンの茶目っ気と

それを優しく見つめるキャサリン・ロスのまなざしが印象的だった。

 

※ 梅雨の最中、今年も大きな災害が起こってしまいました。

  四季折々の情緒を感じさせてくれる国土を誇りに思うだけに

  一方で、近年多発する災害が残念でなりません。

  災害発生地域のみなさまに心よりお見舞い申し上げる次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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山 微笑む

2021-02-12 | 琵琶湖 余呉 湖国

前回の記事に続き「光の春」を探しに出かけた日のこと。

    滋賀県高島市マキノ高原 2021.02.06  10:23    Sony α7R3  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 ZA SSM (35㎜  f/8, 1/320sec, ISO100)    

 

「光の春」とはいっても

メタセコイア並木は枯れ木のまま寒々としているし

道路わきには雪が山積みとなっている。

さらに、遠くに見える山の積雪は冬の様相そのものだ。

つまり「光の春」は厳冬の時期に待ち焦がれる希望を言っているに過ぎないのである。

それでも、その山並みを眺めていたら

雪山とは言え、陽の光に照らされた明るさに

一瞬、「山笑う」という春の季語が脳裏をよぎった。

立春も過ぎているからこの言葉で形容しても

おかしくはなかったかもしれないが

まだ冬は続くから少々気が早い、と

すぐにその言葉を飲み込んだ。

けれども、青空に映える山々は大笑いとは言えないまでも

「はにかみながらも微笑んでいる」くらいの

控えめな表現ならいいだろう、とも思ったりもしたのである。

 


話はまったく違うが。

ジャズピアニストの巨匠、チックコリアが亡くなったそうだ。

昨年、NHKの特別番組で福島県の高校吹奏楽部の部員たちとの

オンラインワークショップの交流が放映された。

その指導ぶりを興味深く、そして印象深く観て

健在さを感じていただけに残念だ。

チックコリアの音楽との出会いは50年ほど前に遡る。

ラテンと融合した新しいジャズ。

それまで敷居が高いと思っていたジャズを身近にしてくれたのが

チックコリア率いる「Return To Foever」

そしてこの曲「Spain」だった。

 
   Chick Corea  & Return To Forever   :   Spain    

 

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伊吹山  眠るが如く

2020-12-31 | 琵琶湖 余呉 湖国

前回の記事から3時間後の事。

伊吹山の話題が続く。

 

この日は西高東低の気圧配置が強まったいわゆる冬型の気候。

湖北は雨雲が次々に押し寄せ、目まぐるしく天気が変わった。

車の中で待機しつつ、雨が止んだら写真を撮る。

そして、降ってきたら次のスポットへ移動し待機する。

そんなことを繰り返していたのだが...。

 

  滋賀県長浜市 2020.12.20  10:27am   Sony α7R3  F2.8G/70-200㎜ (135㎜, f/9,1/160sec , ISO125)

 

雨雲が大きく割れたのか、ある一瞬、大きな晴れ間が広がった。

その時、行く手の真っ青な空に現れたのが伊吹山だった。

そしてそれは、その朝に眺めた荒々しさとは

打って変わった穏やかな表情を見せていた。

青い空と紅葉を従え、滑らかな雪肌をまとった伊吹。

その姿はまた厳しい冬を迎え、長い眠りに着こうとする様にも思えたのだった。


 

さて、今年も最後となりました。

コメントを下さった方はもちろん、

ご訪問いただいたすべての方に心より感謝申し上げます。

ほんとうにありがとうございます。

そして、来年もどうかよろしくお願い申し上げます。

      良いお年をお迎えください。

                                      juraku-5th

 

 

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伊吹 荒ぶる神の山 By空倶楽部

2020-12-29 | 琵琶湖 余呉 湖国

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

部屋のカーテンを開けた瞬間、

思いもよらぬ光景に目を奪われた。

窓の外には今までに見たことのない猛々しい伊吹山が

迫りくるようにそびえ立っていたからだ。

 

 滋賀県長浜市 2020.12.20 7:13am   Sony α7R3  F2.8G/70-200㎜ (200㎜ , f/5.6 , 1/320sec , ISO100)

 

まだ薄暗い夜明けの空に

赤く染まる雲を従え、霧と雪をまとった

武骨な岩肌が「ぬっ!」と現れる。

「神が棲む山だ!」

ファインダーを覗き込みながら内心呟いていた。

 

ところで...。

神と言えばこんな話を聞いたことがある。

ヤマトタケルの話だ。

ヤマトタケルノミコト(日本武尊または倭建命)は

古事記や日本書紀など古代史に登場する英雄で

熊襲(くまそ)や東国蝦夷(えみし)を征伐し

国を平定したことで知られている。

そのヤマトタケルが最後の戦いとして伊吹山の神に挑んだ。

数々の敵を打ち破った慢心からか、素手で立ち向かったとのことだが

荒ぶる山の神が降らせた雹(ひょう)に打たれ気を失ってしまう。

その後、熱病にも冒されたヤマトタケルは

居醒めの清水(醒ヶ井の湧き水)で病を癒し

大和へと帰還しようとしたが

能煩野(のぼの:三重県亀山市)であえなく落命。

死の間際、遠のく意識の中で故郷大和を詠んだ歌が

 倭は国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる 倭し麗し

 やまとはくにのまほろば たたなづくあおかき やまごもれる やまとしうるわし

 

ヤマトタケルは大和朝廷による日本統一を象徴化した人物だろう。

東奔西走の活躍はおよそ一人だけの功績とは思えないし、

そもそもヤマトタケルの存在すらも怪しいと思える。

おそらくは諸国を平らげた大和古代人の強さへの自信が

ヤマトタケルの伝説を生み出したのだろうが、

一方で、その英雄の命を奪うほどの荒々しさを

ある時に見た伊吹の姿に映したのかもしれない。

そうだとするなら、それは冬の伊吹だったのではないだろうか。

古代人も畏れた何者にも屈しない自然の驚異と気高さ。

この朝の伊吹に「神」を感じずにはいられなかったのである。

 

 

 

 

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初めての雪景色 湖北菅浦

2020-12-26 | 琵琶湖 余呉 湖国

 

2020年冬、菅浦。

初めての雪景色。

 

 滋賀県長浜市菅浦 2020.12.19  10:35    Sony α7S2  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (35㎜  f/3.2,1/200sec,ISO100)    

 

琵琶湖の湖面は波立ち、横殴りの風と共に冷たいみぞれが吹き付けてくる。

車から降りることさえできず、撮影をあきらめかけたその時。

厚い雨雲が逸れたのか、急に風がおさまり、

落ちてくる雨粒もまばらになった。

その時、雪と立ち昇る霧が作る白い背景の中に

葛籠尾崎の紅葉が浮かび上がってくるのが見えた。

四季折々に訪れている菅浦だが雪景色は初めて。

後で思えば、写真の神様がくれた数分の機会。

菅浦で見つけた新しい景色に心を躍らせつつ

シャッターを切ったのだった。

 

 

 

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琵琶湖 行く秋   By空倶楽部

2020-11-29 | 琵琶湖 余呉 湖国

2020年晩秋、琵琶湖湖畔。

    長浜市琵琶湖湖畔 2020.11.21  03:16PM  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (,f/22,1/60sec,ISO400) 

 

その日、前夜から続いた雨は午前中には上がり、

やがて快晴の空が広がると、この時期としては暖かな一日となった。

早朝に余呉に着き、その後、昼過ぎにかけて長浜市内を散策したが

その頃には陽気で汗ばむほどだった。

そして、陽が傾くころ、琵琶湖湖畔に立ち

日没を待つことにしたのだが..。

 

長浜市内で感じた暖かさからは想像できないほど

湖面から吹きつける風は冷たかった。

この時期から冬にかけて、琵琶湖のほとりではしっかりと低温対策をする。

その日も厳冬とは言わないまでもそれなりに着込んではいた。

ところがその時、湖面を渡ってくる風はそれ以上に凍えるほど冷たかった。

一見、ふんだんな陽ざしを浴びる琵琶湖の表情は穏やかだ。

けれどもその表情とは裏腹に

琵琶湖はひと風ごとにその冷気を蓄え

人知れず、冬の様相へと変わっていたのだろう。

風が吹きつけるごとに手をこすり

さらに小刻みに足踏みをしながら日没を待つ。

しかし、そんな思いをしても琵琶湖の風景は千両役者。

光る湖面に目を細めながら、行く秋を繋ぎとめようと思ったのだ。

 

行く秋や持て来た風は置ながら  千代女

 

 


「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで

 

 

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