第一日
第一試合 至学舘(愛知)-呉(広島)
開幕ゲームが初出場校同士の対戦となり、独特の雰囲気の中、試合が長引く可能性も。呉は秋2度の大敗を喫しているがいずれも連戦、額面通りには受け止めない方がいいであろう。秋の戦績見る限り捉えどころのなさを感じる。一方至学舘は東海大会の準決勝で9回2死から逆転勝ちでセンバツ切符を手繰り寄せた粘りをセンバツでも発揮できるか。双方が甲子園独特の雰囲気にのまれることなく普段通りにプレーできればロースコアのつばぜり合いか。
第二試合 日大三(東京)-履正社(大阪)
明治神宮大会を制した履正社の得点力の高さは今大会屈指。安田、若林を中心に迫力ある打線を形成する。一方で左腕にはどちらかと言えば手こずった跡も見られ、あの清宮から5三振を奪った日大三の注目の左腕桜井が点は取られどゲームは壊さず踏ん張り、4,5点以上の点取りゲームに持ち込むことができれば、優勝候補同士の激突を日大三が制する可能性も出てくる。
第三試合 熊本工(熊本)-智弁学園(奈良)
履正社同様、智弁学園も秋の公式戦全試合で4点以上奪ってセンバツ切符をゲットした。秋の近畿ベスト8敗退とあり、優勝候補の本命視まではされていないが、実際の力は履正社と双璧の本命格の優勝候補と言えよう。旧チームからのメンバーである福元、太田を中心に屈指の得点力を誇り、打力は優勝した昨年を上回る。本格派右腕松本が怪我とのことで気がかりだが、左腕岩井もキレのあるストレートを投げ込む。熊本工のMAX149を誇る注目の本格派右腕山口との対決は見ものである。
第二日
第一試合 高岡商(富山)-盛岡大附(岩手)
盛岡大附は秋季東北大会決勝で守備が乱れて敗れたとのこと。となると同校の守備がポイントになってくるか。一方、高岡商としては相手の守備の乱れを誘い、4,5点以上の点取りゲームに持ち込みたい。
第二試合 報徳学園(兵庫)-多治見(岐阜)
報徳は小園、神頭といった二人のオール枚方出身の下級生に注目だがチームとしてはエース右腕西垣を中心に粘り強く勝ち上がってきた印象。対する21世紀枠の多治見も岐阜を制し東海大会でも至学舘相手にロースコアの接戦を演じており、決して力がないわけではない。ロースコアの接戦が予想される。
第三試合 中村(高知)-前橋育英(群馬)
前橋育英は秋の戦績見る限り関東で最も投打にバランスのとれた戦力を誇る学校と推察されるかもしれない。秋は右腕吉澤から左腕丸山への継投で勝ち上がってきており、センバツでも同校の投手起用が勝敗に大きく絡んできそう。21世紀枠の中村は秋の高知大会の決勝で明徳を完封した右腕北原の投球に注目が集まる。前橋育英の投手陣が額面通りの力を発揮すれば、そう多くの得点は望めない可能性が高いだけに、ディフェンスで踏ん張り、ロースコアの接戦に持ち込みたい。
第三日
第一試合 創志学園(岡山)-福岡大大濠(福岡)
秋の福岡、九州を制した福岡大大濠の右腕三浦は今大会注目の投手の一人。対する創志学園の難波も実戦力では昨年の甲子園を沸かせた同校の先輩右腕高田を上回るとも言われる右腕なだけに、両投手による投手戦が予想される。福岡大大濠は捕手の古賀も注目のドラフト候補生。
第二試合 東海大市原望洋(千葉)-滋賀学園(滋賀)
昨年センバツベスト8の滋賀学園は旧チームからの中心メンバーである神村ー後藤のバッテリーを中心に今年も投打にバランスのとれた戦力を誇る。さらには秋は控え右腕棚原の好投で2年連続のセンバツをぐっと手繰り寄せた。この滋賀学園打線を、今大会注目の右腕の一人、東海大市原望洋の金久保がいかに封じるかがポイント。MAXは147を誇りドスンと木のバットなら折れそうな力強いストレートを投げ込んでくる。この試合もまた、投手戦が予想される。
第三試合 健大高崎(群馬)-札幌第一(北海道)
健大高崎と言えば機動破壊とも形容される足を使った鋭い攻撃が注目されるが、この試合の実際の焦点は、健大高崎の豊富な投手陣を札幌第一打線が攻略できるかどうかかと思われる。
第四日
第一試合 福井工大福井(福井)-仙台育英(宮城)
2年連続のセンバツとなる福井工大福井は昨年は開幕戦で優勝した智弁学園に敗退。だが骨格のしっかりした選手たちによる怖さを感じさせる振りの強さが印象に残った。加えて今年は切れのあるストレートを投げ込み、明治神宮大会では優勝した履正社を苦しめた左腕摺石を擁し投打に高い戦力を誇る。対する仙台育英のエース左腕長谷川も切れのあるストレートを投げ込む。投打にバランスのとれた地区チャンピォン同士の対決は、これもまた、投手戦か。明治神宮で履正社に敗れたチーム同士の対戦というのも何かの縁か。
第二試合 高田商(奈良)-秀岳舘(熊本)
秀岳舘優位という見方が多いがはたしてどうだろうか。近畿では履正社の速球派右腕竹田に力負けも奈良大会決勝で切れ、威力あるストレートを投げ込む智弁学園の左腕岩井から4点を奪い、履正社にコールド負けも被安打6、内3本は相手投手の竹田に浴びたもの。強力打線の履正社相手に野手からは3本しか安打を許さなかった左腕古川の評判も良く、投打に高田商の戦力は侮れぬものがある。古川が秀岳舘打線を3点以内に封じることができれば、勝利への道も広がってくる。最後まで予断を許さぬ白熱の攻防になっても、なんら不思議ではない。
第三試合 作新学院(栃木)-帝京五(愛媛)
夏春連覇を狙う作新学院は秋の関東も制してセンバツ切符をゲットした。今季はどちらかと言えば打のチームと推察される。初戦突破のカギは左腕大関の踏ん張り次第か。帝京五はプロ注目の捕手篠崎に注目。画像を少し見ただけだが、なかなか分厚さを感じる体格をしており、将来本当にプロを代表する名捕手になる可能性を、個人的には感じた。
第五日
第一試合 東海大福岡(福岡)-神戸国際大附(兵庫)
打力に目が行きがちな神戸国際だが、左腕黒田は切れ味鋭いストレートに変化球を投げ込み、秋の公式戦全試合3点以内に抑えた抜群の安定感を誇る好左腕である。東海大福岡は秋は怪我で登板機会のなかった主戦格の投手を起用してくるのかなど、投手起用に注目が集まる。
第二試合 早稲田実(東京)-明徳義塾(高知)
地区優勝校同士の注目の一戦は早稲田実打線を明徳義塾左腕北本が封じることができるかが焦点。優勝候補の東の本命に挙げられる早稲田実は規格外の分厚い胸板など別格のオーラを放つ清宮を中心に秋の公式戦全試合で5点以上奪って勝ち上がってきた。その得点力が本物なら、清宮が歯根の大優勝旗を掲げて場内を一周する姿も想像できるようになるであろう。対する明徳義塾左腕北本も、明治神宮では作新学院の強力打線を2点に封じるなど秋の公式戦全試合3点以内に抑えており、高い安定度を誇る。投手力が不安視される早稲田実だがエース服部、秋活躍した下級生の中川の両右腕はなかなかいい球を投げる。
第三試合 静岡(静岡)-不来方(岩手)
秋の東海を制した静岡は左腕池谷に注目。球速以上に速さ、球筋を感じさせる質の高いストレートを投げ込む。21世紀枠の不来方は打って勝負とのことだが池谷相手にそうは得点は望めないかと思われ、エース小比類巻を中心にディフェンスで粘り強く戦い、ロースコアの展開に持ち込みたい。
第六日
第一試合 宇部鴻城(山口)-大阪桐蔭(大阪)
今季の大阪桐蔭は守備走塁で相手にどんどんプレッシャーをかける戦いが例年にも増して特徴的。特に下級生の根尾の攻守は今大会屈指のものがある。捕手岩本が怪我でセンバツ離脱が決定的。打線がその穴を埋めることができれば勝利への道が広がる。対する宇部鴻城のショート嶋谷の動きも素晴らしい。今年のドラフトは清宮に集中することが予想され、各球団はずれ1位を誰にするかが例年以上に大事になってきそうだが、この選手がそこで複数の球団から指名がかかり抽選に、ってなこともありうると感じるほど、魅力的な選手だとみて感じた。
以上、あくまで妄想です(^^)