Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

土筆(164)

2018-08-22 10:38:52 | 日記

 「えっ!、ホーちゃんが。」

茜さんは驚いて、思わずじろっと蛍さんを眺めました。茜さんにはこちらへ背を向けてそっぽを向いている蛍さんの姿しか目に入りませんでした。そこで『何故、ホーちゃんが彼女と…』似ているのだろうか?と疑問に思いました。容姿は勿論、お脳の方も似ているとは思えません、彼女は首を傾げました。そこでせっせと石を選ぶ蜻蛉君に尋ねてみます。

「ホーちゃんと、その、あんたのそれ、何とかさんとは何処が似ているの?」

ああと、蜻蛉君は答えます。

「茜と遊んでいる時、仲良く2人で話し込むと、俺らの側でむくれる所だよ。」 

えーっと茜さんは驚きました。「ホーちゃんが?むくれてるの?」そう言うと何だか彼女は不思議そうな顔をしました。茜さんの考えでは、蛍さんはゲームに負けそうなので、それが嫌で苛ついてぷりぷりしているのだと思っていたのでした。

 「ホーちゃんが、何で?」

「如何して私とあんたが仲良く話すとあの子がむくれるのかしら?」

茜さんにはその原因が分かりません。茜さんの頭にあるのも蛍さんと同様にこの遊び、ゲームの勝負の事でした。『蜻蛉君と私が話していると、何故蛍さんがむくれるのか?』茜さんには不思議な出来事でした。しかも、蜻蛉君のいうハニーさんもそうだというのです。

「あの子もむくれてたの?」

ゲームの勝ち負けのせいじゃなかったのかと、茜さんは初めて思い当たるのでした。茜さんは蜻蛉君と共にハ二―さんとも遊んだ経験があるのでした。