古都探索日記

奈良や京都の散策日記

ヨハン・セバスティアン・バッハ@名古屋オルガンの秋 最終回

2010-11-28 20:41:36 | 音楽

 11月28日、五反城教会のこのコンサートに行く。テーマは「幻のバッハ・未完成作品と編曲作品」

 バッハの断片だけが残る作品を後世の音楽家が補足したものとオルガン曲以外の名曲を編曲したものが演奏された。演奏に先だち吉田文さんから内容の説明があった。

 画像をクリックして下さい。前半は断片作品の6曲。私の持っているバッハ全集にも載ってないものもあり、興味深かった。10月24日にこの教会で演奏されたトーマス・マイヤー=フィービッヒさんの補足になるものも2曲あり、吉田先生は「あたかもバッハ本人がアレンジしたように思える」と語っていらした。

 後半の3曲はバッハのもっとも有名な、カンタータ147番のコラール「主よ、人の望みの喜びよ」、管弦楽組曲3番のアリア、無伴奏ヴァイオリンパルティータ2番のシャコンヌのオルガン独奏。原曲はBWV147は合唱と弦楽合奏、アリアは弦楽合奏の多声部をオルガン独奏、即ち一人の両手足だけで演奏。逆にシャコンヌはヴァイオリン1丁でポリフォニーを弾く矛盾に満ちた?曲をストップを多用して音色華やかに演奏するオルガンの特性をフルに活用するものだった。違和感は全くない。「バッハの完成度の高い作品は楽器を選ばない」というG.グールドの言葉が頭に浮かぶ。パイプオルガンの魅力とは何か?を考えさせられる選曲である。

 今回もバッハファンには「こたえられない」演奏内容であり、普通のコンサートには無い特質があって充分満足し楽しめた。

 吉田先生、ありがとうございました。 お疲れ様でした。

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