11月6日、朝日カルチャーセンターにて受講。講師は吉田文先生。受講内容を要約。
フランツ・リストの宗教音楽の二回目はオルガン作品。リストは多く残しているが小品が多く、コンサート用は三作品。その中から今回のテーマは Weinen,Klagen,Sorgen,Zagen 「泣き、嘆き、憂い、おののき」バッハのカンタータ12番(BWV12)の冒頭合唱の通奏低音をもとにしている。バッハはこの通奏低音を晩年ロ短調ミサのクレドの「十字架につけられ」にも利用している。
BWV12は復活祭後第3主日(ユビラーテの主日1714年)に演奏されたが、ユビラーテ=喜びとは正反対に半音階を多用した暗く、重苦しい曲想である。朗読された聖書はヨハネの福音書の16章の「悲しみは喜びに変わる」がテーマなので初めは悲しみの暗さを表現している。
リストは1859年にピアノの前奏曲として作曲した。同年リストの長男で末っ子のダニエルが急死したのが動機になっている。さらに3年後の1862年ピアノのための変奏曲に発展させた。この曲にはBWV12の明るい曲想の終末コラールも曲の終わりにつけられている。この年、次女が急死したことが動機。さらに1863年にオルガン用の変奏曲として完成させた。
はじめにバッハのBWV12、そのあとリストのピアノのための前奏曲と変奏曲、最後にオルガンの変奏曲を視聴した。
画像はテキストの一頁目と二頁目(右)。二頁目の楽譜はバッハのBWV12(上)とロ短調ミサ。
バッハとリストにこのような関連があることは全く知らなかった。変奏曲についてオルガン曲が劣るという意見もあるらしいが、私はそんなには感じなかった。特に終末のコラールはオルガンのほうが迫力があり背後のバッハの存在を感じた。
大変興味深いレクチャー、ありがとうございました。
フランツ・リストの宗教音楽の二回目はオルガン作品。リストは多く残しているが小品が多く、コンサート用は三作品。その中から今回のテーマは Weinen,Klagen,Sorgen,Zagen 「泣き、嘆き、憂い、おののき」バッハのカンタータ12番(BWV12)の冒頭合唱の通奏低音をもとにしている。バッハはこの通奏低音を晩年ロ短調ミサのクレドの「十字架につけられ」にも利用している。
BWV12は復活祭後第3主日(ユビラーテの主日1714年)に演奏されたが、ユビラーテ=喜びとは正反対に半音階を多用した暗く、重苦しい曲想である。朗読された聖書はヨハネの福音書の16章の「悲しみは喜びに変わる」がテーマなので初めは悲しみの暗さを表現している。
リストは1859年にピアノの前奏曲として作曲した。同年リストの長男で末っ子のダニエルが急死したのが動機になっている。さらに3年後の1862年ピアノのための変奏曲に発展させた。この曲にはBWV12の明るい曲想の終末コラールも曲の終わりにつけられている。この年、次女が急死したことが動機。さらに1863年にオルガン用の変奏曲として完成させた。
はじめにバッハのBWV12、そのあとリストのピアノのための前奏曲と変奏曲、最後にオルガンの変奏曲を視聴した。
画像はテキストの一頁目と二頁目(右)。二頁目の楽譜はバッハのBWV12(上)とロ短調ミサ。
バッハとリストにこのような関連があることは全く知らなかった。変奏曲についてオルガン曲が劣るという意見もあるらしいが、私はそんなには感じなかった。特に終末のコラールはオルガンのほうが迫力があり背後のバッハの存在を感じた。
大変興味深いレクチャー、ありがとうございました。