神社はこの理蕃道路の奥にあった
明治44年(1911年)10月15日に台中廳蕃地捜索前進隊副長台中廳蕃務課長警視市来半次郎(後の台東廳長)の指揮する部隊が大甲渓左岸を遡り、旧クラスワタン社を占領した。その社の頭目の名であるクラスをとって久良栖と名づけたという。タイヤル族が多く住む現在の松鶴である。松鶴村は中部横貫道路沿いにあり、この道路を北東に進むと宜蘭県および花蓮県に出るため、日本統治時代は理蕃政策上重要な道路であった。
この神社は和平郷博愛村東関道一段松鶴2巷辺りで、松鶴渓が大甲渓に流れ込む河口の反対側に西向きにあったが、1999年9月21日に台湾南部を襲った地震により地盤が緩み、後の芠利台風(2005年)による土石流で今は神社の痕跡は跡形も無くなっている。この神社は多少小高い丘の上に西向きに建立されており、本殿と4-6基(本殿横に一対、石段下に一対)の石燈籠があり、鳥居もないこぢんまりとした神社であったようである。また、神社に向かって右側には相撲の土俵があった。
先ず1枚目の写真にある礎石に往き当たった時、見慣れた亀腹ではなく角形だったので神社遺構かどうか?自信がありませんでした。次に二枚目の三個の礎石を目撃し、その先に階段が見え、それを登り切ると方形の基礎がありましたので、神社だろうと思い、金子様に鑑定をお願いしました。(了)
コメントありがとうございます。私も、確か昨年に馬崙山に神社の遺物らしきものがると教えてもらいました。確証はないのですが、写真について
1)鳥居の礎石のようですが、六角形は珍しく思います
2)拝殿の柱用の礎石のように見えます。但し第一代八仙山社には拝殿はなかったとおもいます
3)これは間違いなく石段でしょう
4)本殿の基壇の一部のようですが、このように低いものはありません。もしかしたらこの基壇の部分は土の下に埋もれているのかもしれません。表面に建物を支えるような金具が見えます。本殿の一部かどうか一度、知人に見てもらいます
https://taiwan-kodou.up.seesaa.net/image/yn0012B.jpg
どのスレッドが適当か少し迷いましたが、所謂八仙山林場に関係する神社遺構(?)と判断しコメント致します。
台湾は10月1日~4日は中秋節にて四連休、これを利用して同林場を大きく囲むような形で尾根おねを形成する、ハイカーに「谷関七雄」と通称される七座の完登を目指し、馬崙山(標高2,305メートル)に登りました。谷関七雄は山登りの苦労度から序列があり、トップは八仙山(同2,366メートル)、二位が馬崙山、どちらの山も、登山口と頂上の落差が1,300メートル前後、登山道延長は前者7キロ、後者6キロ、どちらも7~8時間で往復出来ると言われていますが、私の場合、前者は14時間、今回後者は10時間程度費やしてしまいました。どちらの山ももう二度と登りたくはありません。
現在の八仙山森林遊楽区指定地(昔の佳保台)から南側に延びる尾根が八仙山、東側に延びる尾根が馬崙山と云う位置関係、金子さんの書籍の中でも紹介されている通り、八仙山方面が最初の事業区で馬崙山が後に事業区として開発された為、「新山」と呼ばれています。以上の事情は、馬崙山下山後に確認したことで、登山前は日本時代の林業関連の遺跡が豊富と聞いていたぐらいで、殆ど予備知識無しで登山を開始しました。
登山道5キロ地点に「新山遺址」の道標が現れ、現在の登山道と併行していましたので入り込んでみると、昭和16年開校の新山小学校跡地(戦後は台中県和平郷八仙国民学校)を含む広大な林業拠点で、本格的に調査すれば一体どのくらいの時間が必要か?唖然としてしまいました。今回の場合、往路復路、ざらっと見て回る程度でお茶を濁しました。現地には新山の由来を記した案内板がありますが、その中には神社遺構に関しては何も言及されていませんし、譬え明記されていても、新山の敷地を考慮するととても探し出せないだろうと考えながら頂上を目指しました。そこから10分程度登る(標高は2,200メートルと推定)と、登山道両脇に神社遺構と思しき(私は何と呼ぶのか判りません)と何段かに渡る参道階段(?)が登山道そのものであり、最後は登山道から外れ最後の参道階段を登り切ると基壇跡(?)に辿り着きました。参考までに、その際撮影した中から四枚だけ以下に添付します。
資料としては貧弱そのものですが、神社遺構なのかどうか?(台湾サイトでは神社遺構との紹介)、であれば、神社の正式名称をご教示頂ければ有難いです。(了)
<参考写真>
https://taiwan-kodou.up.seesaa.net/image/yn001.jpg
https://taiwan-kodou.up.seesaa.net/image/yn001+.jpg
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