2002年から始めた神社跡地の探索から15年が過ぎました。これまでの、取材記録をまとめた本が(株)潮書房光人新社より発売されます。これまでの台湾に関する本とは異なり、神社をキーワードにして、日本統治時代の産業史及び社会史に触れるものです。タイトルは「台湾に渡った日本の神々~フィールドワーク日本統治時代の台湾の神社」です。内容は3部構成となっており、
第一部 総督府と神社
北白川宮能久親王、大正天皇御大典記念、皇太子台湾行啓、昭和天皇御大典記念、皇太子御生誕記念、国民精神作興10周年記念、皇民化運動、皇紀二六〇〇年記念、一街庄一社と一郡一社、招魂と護国、国弊小社、 県社、摂末社、遥拝所
第二部 産業及び社会と神社
樟脳、水力発電、ヒノキ、酒造、製塩、製糖、金鉱、石炭、その他の産業、軍隊、花街、農業移民村、漁業移民村、理蕃と先住民 、学校、山岳信仰、刑務所 、病院、私設、 その他
第三部 台湾の神社への疑問と回答
1)いったいどれだけの神社が造営されたのか
2)神社はどのような場所に、どのような社会状況下で造営されたのか
3)なぜ、総督府に公認されていない神社が多いのか
4)なぜ、原住民部落神社や企業神社は総督府公認神社になりえたのか
5)どのような祭神が祀られたのか、また、その必然性は
6)なぜ、台南州斗六郡に数多くの神社が造営されたのか
7)戦後、神社はどのように処理され、また、終戦とともに御霊代はどのように処理されたのか
8)神社はいつまで忠烈祠として利用されていたのか
9)神社は誰によって、なぜ、取り壊されたのか
10)なぜ、近年、神社遺構の保存、修復、復元が盛んに行われているのか
11)なぜ、台湾にこれほど多くの遺構や遺物が残っているのか
本文中に取り上げた神社数は230社、往時の貴重な神社写真を含めて450点の写真を掲載しました。結果的に416頁になりました。
定価2800円(消費税含まず)、販売は4/13から開始され、最寄りの書店でもお買い上げまたは取り寄せができます。アマゾンでも予約受付が開始されました。日本図書コードはISBN978-4-7698-1659-1 C0095です。
是非、ご一読願います。