2013年3月 第9号年報「非文字資料研究」に掲載された「台湾神社 今なお残る遺跡と新事実」がやっと、大学のWebsiteにアップされましたので連絡いたします。
この中で、これまで全く十分な調査ができていなかった、台湾神社の遺跡を調査できうる範囲内で調べ上げたものです。
1) 灯籠:「数百基におよぶ灯籠が台北市立児童育楽中心だけのはずがない。どこかにあるはず」との思いで、やっとその回答に一部だけたどり着けました。答えは三峡の祖師廟にありました。
<説明を頂いた李景暘さん。祖師廟本殿を取り囲む御影石の壁。材料は灯籠であった>
2) また、これまで圓山大飯店の中庭にある一対の石獅子、林本源が奉納したものとは異なると分かっていても、誰も「違う」と言えませんでした。確証が無いからでした。今回、この回答も得ることができました。
<奉納者は石塚総督であった>
3) 228公園の銅牛。これまた、1基は確定してみますが、もう1基は確たる裏付けがありませんでした。この回答も得ることができました。
<奉納者は宗教団体 福田海であった>
4) 台湾神社鎮座記念碑。最近台湾のブログで紹介されていますが、「神社残照」のブログを紹介する台湾のHankさん情報により、2012年9月、林口観音寺裏の資材置き場で運よく発見できたものです。
<鎮座式記念碑として奉納された記念碑>
これまで台湾神宮になる前の台湾神社の遺跡と思われるすべてを網羅することができました。今後、これ以上の新しい発見があることを切に期待します。
台湾神社 今なお残る遺跡と新事実
http://himoji.kanagawa-u.ac.jp/publication/pdf/annual_report_09/report_09_012.pdf