台湾に渡った日本の神々---今なお残る神社の遺構と遺物

日本統治時代に数多くの神社が建立されました。これらの神社を探索し神社遺跡を紹介するものです
by 金子展也

神奈川大学 年報「非文字資料研究」---台湾神社 今なお残る遺跡と新事実

2014-01-14 22:42:56 | 海外神社研究会

 2013年3月 第9号年報「非文字資料研究」に掲載された「台湾神社 今なお残る遺跡と新事実」がやっと、大学のWebsiteにアップされましたので連絡いたします。

この中で、これまで全く十分な調査ができていなかった、台湾神社の遺跡を調査できうる範囲内で調べ上げたものです。

1) 灯籠:「数百基におよぶ灯籠が台北市立児童育楽中心だけのはずがない。どこかにあるはず」との思いで、やっとその回答に一部だけたどり着けました。答えは三峡の祖師廟にありました。

<説明を頂いた李景暘さん。祖師廟本殿を取り囲む御影石の壁。材料は灯籠であった>

2) また、これまで圓山大飯店の中庭にある一対の石獅子、林本源が奉納したものとは異なると分かっていても、誰も「違う」と言えませんでした。確証が無いからでした。今回、この回答も得ることができました。

<奉納者は石塚総督であった>

3) 228公園の銅牛。これまた、1基は確定してみますが、もう1基は確たる裏付けがありませんでした。この回答も得ることができました。

 

<奉納者は宗教団体 福田海であった>

4) 台湾神社鎮座記念碑。最近台湾のブログで紹介されていますが、「神社残照」のブログを紹介する台湾のHankさん情報により、2012年9月、林口観音寺裏の資材置き場で運よく発見できたものです。

<鎮座式記念碑として奉納された記念碑>

これまで台湾神宮になる前の台湾神社の遺跡と思われるすべてを網羅することができました。今後、これ以上の新しい発見があることを切に期待します。

台湾神社 今なお残る遺跡と新事実

 http://himoji.kanagawa-u.ac.jp/publication/pdf/annual_report_09/report_09_012.pdf

 

 

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今年の「台湾に渡った日本の神々」

2014-01-01 14:10:34 | な~るほど・ザ・台湾

新年明けましておめでとうございます。

今年も、「台湾に渡った日本の神々」ご期待ください。

さて、今年の決定事項をご連絡いたします。また、神社に関連した情報も随時アップしてゆきます。

①「な~るほど・ザ・台湾」

1)1月号:今月の旧正月(1/31)、台南で新たにオープンする林百貨店に関する特集が組まれています。編集部のご協力を得て書き上げた内容です。タイトルは「ハヤシ百貨店物語 銀座を作った2人」で、ハヤシ百貨店の創始者である林方一氏とその設計を請け負った梅澤捨次郎氏がどのようにして台南に銀座を作ったかについて述べています。台湾の銀座と言われた末広町、銀座の名付け親は林方一氏だったこと等余り知られていないことが網羅されています。また、林方一氏や梅澤捨次郎氏の子孫とのインタビューも掲載しておりますので、是非ご覧ください。

2)同時に、連載の「台湾に残る日本の神々」は「松尾神社 醸造の神を祀った酒専売局」です。世界に稀な酒専売がどのようにして行われたか、そして酒専売が台湾総督の歳入に如何に貢献したかについて書いております。これらのすべての酒専売局では京都松尾大社の祭神が祀られていました。

※「な~るほど・ザ・台湾」は日本でも購入できますが、上記の部分だけのコピーをご入り用な方はご連絡を頂ければpdfで送付いたします。

メールアドレス:jinjya_taiwan@mail.goo.ne.jp

②神奈川大学非文字資料研究センター主催公開研究発表会

テーマ:台湾や朝鮮における神社跡地の変容過程とその背景(仮)

日時:2014年3月29日PM

場所:みなとみらいエクステンションセンター

詳細は別途連絡いたします。台湾からの講演者も予定しております。是非興味のある方はご参加ください。

③台湾に建立された神社のガイドブック

今年中の出版を目指して、目下原稿を作成中です。ご期待ください。

④その他:神奈川大学非文字資料研究センター「年報」

昨年の年報に掲載されました「台湾神社 今なお残る遺跡の数々と新事実」が大学のHPにまだアップされていません。出来次第、連絡いたします。

 

 

 

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