この藁ぶきの休憩所の辺りに神社が建立された
先に紹介した阿里山郷に建立されたサビキ祠、タッパン祠およびトフヤ祠を参照願いたい。
今回は、ニヤウチヤ祠を紹介する。
「ニヤウチヤ」の起源はウチという者が初めてを建てて、ここで死亡したのでこの社()名が起こったと言われており、「ニヤ」とは死亡の意味である。
ニヤウチヤ村のお年寄りに阿里山郷里佳派出所横の道を登っていった高台のところに草葺の休憩所があり、ここが神社のあった場所であると教えて頂いた。本殿があったと思われる場所からはを一望に見渡すことが出来る高台であった。神社と特定することが出来る遺跡は何一つとして残されていないが、僅かな石垣と高く聳える樹木のみが神社の痕跡であると思われた。お年よりの話しによると、神社を取り壊した際、作業に携わった2名の人が高台から落ちて亡くなったという。このように本殿を取り壊す際は何らかの不思議な事が起こるようである。