
従者カラードの言葉。
スパーホークと聖騎士団はアタンの戦士たちと、共に世界の外や過去の世界から呼び出された敵と戦いながらもエラナ女王の捜索を続けていたが、シルゴン神は世界の外に追放されていた怪物クレェルを召喚してしまう。
クレェルは世界に神々が生まれた時には既に存在していた、悪そのものというべきである存在であり……。
いよいよ真の敵の登場ですが、多神教の世界で「悪そのもの」と言われても、今ひとつ緊迫感がありません。
その原因は、女神アフラエル、邪神アザシュ、軍神シルゴン以外の神さまもちらほら登場してくるのですが、どいつもこいつもボンクラなので、緊迫感は今ひとつというあたり。
たとえるなら、河承男の劇画のような血みどろの合戦が繰り広げられているど真ん中で、まるであずまきよひこが描いたような神さまがぽややーーんと突っ立っていて、しばらく経ってから「あー。そういえば……」とつぶやくような神々。こんなボンクラーズが寄って集ってこの世界から追い出したとか言われても「ふ~ん」としか思えないのが難点。
「論理こそ教義の神髄なのだ」
アステルにおける宗教指導者、モンセル修道院長の言葉。
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