
「朝食がドイツ人を作った」
前後して読んでいた、アンソニー・ボーデインの『はみだしシェフのやけっぱち放浪記』で、世の中には安く簡単に手早く食べられて、しかも美味しい物がいくらでもあるのに、どうしてよりにもよって大量生産のハンバーガーとか食べなきゃいけないんだ!?と絶叫していましたけれど、こちらの本で紹介されているものの大半こそ、その“いくらでも安く簡単に手早く食べられて、しかも美味しい物”の代表格。
ドイツで黒パンと食べるソーセージ、カプチーノと食べる甘い菓子パン、パンを浸しながら食べる牛骨スープ、ムール貝の中に詰め込んだ米料理、鶏肉たっぷりのフォー、白いチーズと食べる羊肉のソーセージ、二日酔いの朝に飲むソルロンタン(牛スープ)……こんな本を読むと、すぐに寝たくなります。早く朝が来て、美味しい朝食が食べられるように。パン焼き器で焼き立てパンにハムエッグを添えたり、炊きたてご飯に味噌汁だっていいじゃないですか。
「朝食を食べぬような男とは結婚するなと、イギリス人はいう」
早く朝にならないかなあ……。
【世界ぐるっと朝食紀行】【西川治】【新潮文庫】【シュミット】【ハリラ】【グラチネ】【クロワッサン】【ブロート】【燻製ウナギ】【オープンサンドイッチ】【ベーコンエッグ】【パンケーキ】【ポーリッジ】【トルティーヤ】【ダロ芋】