頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

日本の大学院修士課程に合格するには

2020-06-08 00:18:38 | 日記

なぜかこんな問い合わせが増えている。なんか勘違いしていないか?

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(問)日本の大学院修士課程に合格するには。
(答)奨学金を取れている場合、来日せずともAO入試で合格させてしまうケースがあります。自費の場合は来日後、修士課程の入学試験に出願し、定員内の成績をとれば合格します。指導教員はそのあとに決まります。(この原則は今も変わらないはず)

(問)今までに論文を何本書いていますが、、、
(答)論文本数は博士課程入学でさえ、合格要件に含まれていません。優秀な学生は卒論の内容を修士1年で投稿し、雑誌に掲載されます。修論の内容は、博士1年の時に投稿することを要求されるはずです。

(問)そんなに遅くていいのでしょうか。
(答)「論文」の定義をちゃんとわかって聞いているのですか。筆頭でちゃんとした雑誌に書く場合、卒論程度の内容で、しかも卒業直後にすでに掲載されているというほど甘いものではありません。卒論でやった内容を、修士1年で口頭発表するための発表要旨(1p)がすでに存在するというのは一般的と思いますが、それをもって1本とかいうのはおこがましい話です。ましてや、先生や先輩の共著に卒論までの作業の一部が入っていて、連名になっているというのも同じことです(うちの長男も学部4年の段階で国際誌の第三著者というのはある)。
ですから、進学後のビジョンをきちんと示すことは重要かつ必須ですが、基本は公開されている過去問やそのコースの学部生が普通に習得している内容をきちんとマスターしていることのほうが重要です。

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