大学入試(学部)時点での偏差値において、相対低位のA大学L学部X学科を卒業した人が相対高位のB大学M学部Y学科に直結する大学院修士課程(大学院M学系研究科Y学専攻)に進学することを学歴ロンダリングと呼ぶらしい。
大学院重点化以前の1980年代まではハードルも高く、事例も多くなかった。小生自身も同じ大学において理学部→大学院工学系研究科だったので、こういう意味での学歴ロンダリングには該当しないと思われるが、公務員試験や教員任用において、出自ゆえの不利を感じる場面は確かに存在した。一般論として、学歴ロンダリングにおいてあとあと困った点にはどんなことがありうるだろうか。
18歳段階の地頭(じあたま)や受験対策レベルの差が、後々あまり影響しなかったとしても、学部卒業段階における当該専門分野への習熟度の差はどうだろうか。修士課程の入試でこれを見極めているわけだが、最近特に文系(留学生)で気になってはいるが、学部レベルの基礎を欠いたまま修士課程に進学する人も少なくない。我々の時代からは信じられないが。
修士課程の講義で、「高校段階で(学部段階で)これ習ったとは思いますが、、、」という場面での反応を見ていると非常によくわかる。