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黄昏叔父さんの独り言

 アマチュア無線と何でも有りのブログ

 我家の枇杷の木

2019年06月05日 | その他

   


 此の前から車庫の奥側に植えてあった枇杷の木の実が可也黄色に熟れて来て居たのに気付いては居たのだが、最近の食生活ではもっと甘くて美味しい果物は沢山に出回って居るので放置した侭に成って居た。


 今日の昼から此の1ヶ月間、殆ど乗って居なかったピョンピョン二世号のバッテリー上がりを防ぐ為に20~30分エンジンを駆ける為に車に乗った時に運転席の窓から手が届く所に熟れた枇杷の実が成って居たので手を伸ばして千切り口の中に入れてみたら子供の頃に食べて居た懐かしい甘味が口の中一杯に広がった。私が子供の頃はお菓子などの買い食いは殆ど無かったが屋敷周りには枇杷は勿論の事、柿の木(甘柿、渋柿)ヤマモモの大木、金柑の木、無花果、グユミの木、屋敷周りの石垣には自生の苺、等の果実が植えられ居て其々の実のなる季節には楽しみにして居た。


 実家の畑の横には大きな枇杷の木が2本在り此の時期には沢山の実が成るので子供心に非常に楽しみだった。其の大きな枇杷の木の枝の半分は大きな農業用水の(川幅4mで深さは1m以上)半分位までに迫出して居て最初の内は手前から実を取って食べて行くので問題は無いのだが最後に成ると川の上まで迫出した枝に付いた実を取りに行く訳だが枇杷は意外とさくい(粘りが無く弱い意味)木で枝が体重を支える事が出来ずに折れて4~5m下の農業用水に頭から落ちる事が何回かあった。怖いと思いながらも此の頃の子供には他に食べる楽しみが無かったのだから致し方なかった。


 やがて此の枇杷の木は農業用水の改善工事に寄って伐採を余儀なくされて其の木から取った苗木は実家の家業であったセメント2次製品を作る作業場の片隅に植えられ枇杷が実る様に成ったが其の頃には枇杷の実を食べる子供も居なくなって地面に落ちた実から苗木が自然に育った。小さな苗木を私が2本持ち帰り我家の駐車場の奥に移植した。その1本が成長して一昨年前に始めて実が成ったが昨年は20個ほどしか実がつかず去年に大量の牛糞肥料を与えたら今年は数え切れない程の実をつけた。


 此の枇杷の木は私が子供の頃に食べて居た枇杷の木の三代目の木と成る訳だが子供の頃の失敗を思い出して我家の直ぐ南側の用水には絶対枝が伸びない位置に植え付け、背丈も余り高く成らない様に絶えず剪定している。不思議な因縁か?初代の枇杷の木は近在の農地を潤す北岸用脇に育ち、其の孫木と成る此の枇杷の木は近在のもう一つの大きな南岸用水の岸の近くに根を下ろし漸く実が実り始めた。今の甘い美味しい物が沢山出回っている時代だと枇杷の実の甘さは一寸物足りないが今日の夕食後に家内と沢山味わったが徳島市内の町人育ちの家内は子供の頃に枇杷を買ってまで、たらふく食べた事が無いので可也喜んで居た。今日は枇杷を食べたら昔の事を思い出し貧しい時代で贅沢は出来なかったが其の中でも田舎の良さと言うか?子供の時に季節季節の旬の物を食せた良い環境の中で育って居たのだとつくづく思った。
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