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『倭国の形成と東北』 東北の古代史2 藤沢敦 編 2015 吉川弘文館

2016年07月28日 | 初期国家・古代遊記

               ▲ 藤沢敦 編  『倭国の形成と東北』 東北の古代史2 2015 吉川弘文館 2400円+税

 

 

藤沢敦 編  『倭国の形成と東北』 東北の古代史2 2015 吉川弘文館

 

 

藤沢敦 編  『倭国の形成と東北』 東北の古代史2 2015 吉川弘文館 この程入手

すでにこのシリーズの刊行は終わっているのだが、まだ日が浅いので、ネットで探しても古本屋さんには出回っていない。

出てくるのは、5年後あたりになるか、とすれば5年先には読む気力も失せているかも知れぬと、気になる巻から、読み始めようということに。また、岩手以北の古代蝦夷の領域の成果も、10年以上前に訪れて以来、資料らしきものも追加入手していない。

吉川弘文館では、高橋富雄編 『東北古代史の研究』が1986年に刊行されて以来の東北古代に関するまとまった論集である。

私は北上市周辺の古墳は見たのだが、日程の都合で最北の前方後円墳の角塚の訪問をなぜか果たしていないままである。次回訪れる日のために、東北古代史の成果を仕込んでおこう。

 

このシリーズは、一般向けの読者をも対象にしていて、詳しい注付きの論文集ではないので、時代時代の詳しい個別研究を期待する向きには、向かないかもしれない。しかしながら、2010年代までの、過不足のない研究成果が盛り込まれている。不満のあるひとは、巻末にある10頁の参考文献を片っ端から読破すればよいだろう。それでも不満な人は、黙って自らの研究を進めることだろう。

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先の参議院選挙と直接比較することはできないし、その根拠も全くないのだが、安倍政権に対し、野党共闘で勝利した地域が、明治維新勢力に対する奥羽越列藩同盟を結んだ地方とその地続きであったことによく類似し、また、古代蝦夷の居住域とその交流地帯とも類似していたことに驚きを持った。

これと、琉球・沖縄地方の国家との関係もそうだが、これらの地方には、中央集権や、国家に抗する、古代・中世史を貫通する、1500年を越えた歴史的記憶・身体性を蔵しているのではと、ふと夢想してしまったのである。

 

吉川弘文館より刊行された、『東北の古代史 5巻』 『東北の中世史 5巻』 の中に、私はあてどもない「無何有郷」の痕跡を、

文化人類学者サーリンズが、含蓄深く説いていた、「戦争というものと戦争している共同体」を、

「国家になりたくない共同体」を探しに行こうとしているのかも知れないが・・・・・・・・・・

「戦争というものと戦争している無何有郷」 という立論は可能なのだろうか。私はどうもそれを探しているらしい・・・・・・

 

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 ▼ 『倭国の形成と東北』 東北の古代史2  詳細目次 1

▲ 目次 1

 

▲ 目次 2

 

▼ 目次 3

▲ 目次 3

▼ 目次 4

▲ 目次 4

 

なお、この東北の古代史シリーズ は全5巻

その構成は、吉川弘文館のパンフレットによれば以下の通り

 

 

 

  

 つづく



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