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デモクラシーナウ 日本版新着 4月21日 受信 その1 ウクライナ問題

2014年04月21日 | 現代遊記デモクラシー・スノーデン・ネグリ

デモクラシーナウ日本版新着 4月21日入ったので紹介

 

デモクラシーナウ 『ソ連の運命と失われた選択肢』の著者 スティーブン・コーエンにウクライナ問題をきく

 

 

  ▲ デモクラシーナウ日本版新着 4月21日  番組 より

2014年2月、ウクライナのヤヌコビッチ政権が崩壊しました。前年11月、ヤヌコビッチ大統領は欧州連合(EU)との貿易協定を撤回し、EUと関係を深めたい親欧派による抗議デモが勃発しました。当初は市民による呼びかけだったデモは、たちまち数万人規模のデモになり、武装したデモ隊と治安部隊の衝突が頻発するようになります。2月20日、衝突は死者90人以上を出す大惨事となり、ヤヌコビッチ政権は崩壊しました。反体制デモの中心となった野党勢力には「自由(スヴォボダ)」などのネオナチ・右翼勢力も含まれており、この急進的な勢力が暴徒化したと言われています。

ウクライナの政変にはNATO(北大西洋条約機構)の拡大が背景にあります。NATOは1949年、共産主義の脅威に対抗するために米国・カナダ・西欧諸国によって設立されました。NATOに対抗してソ連を盟主とするワルシャワ条約機構が作られましたが、ワルシャワ条約機構は冷戦終結後に解散されています。しかしNATOは継続され、1992年のボスニア内戦、1999年のコソヴォ紛争でもユーゴスラヴィア連邦に空爆を行っています。こうした軍事行動に続き、東欧諸国のNATO加盟も加速しました。1999年にはポーランド、チェコ、ハンガリー、2004年にはルーマニアやブルガリア、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国がNATOに加盟。ロシアからすれば東欧を巻き込んだ西側諸国が足元まで迫ってくるという危機感が高まっても不思議ではありません。2008年のロシアとグルジアの紛争では、グルジアのNATO加盟への動きが背景にあると言われます。

しかしいっぽうでEUは2002年、「NATOロシア理事会」を設立し、ロシアと対話路線を選んでもいました。しかしブッシュ政権はチェコやポーランドでミサイル防衛のための基地や迎撃ミサイルを配備する計画を立ち上げ、ロシアの危機感を高めることとなりました。じわじわと迫るNATOの包囲網にロシアは耐えてきたとも言えるのです。

クリミアの併合でロシアは国際法違反だと批判を浴びましたが、ロシアから見たら欧米の行動がどう映ってきたのか、視点を変えることは歴史を学ぶ上で重要です。この放送はヤヌコビッチ政権が崩壊する直前の収録ですが、ロシアの警戒心をあおる行動を続ける米国の政策がわかりやすく説明されています。(桜井まり子)

ゲスト

*スティーブン・コーエン(Stephen Cohen): ニューヨーク大学とプリンストン大学名誉教授。専門はロシア研究と政治学。近著は Soviet Fates and Lost Alternatives: From Stalinism to the New Cold War(『ソ連の運命と失われた選択肢:スターリニズムから新たな冷戦まで』)。

 

字幕翻訳:松岡碧郎 / 校正:桜井まり子
全体監修:中野真紀子

☆ヤヌコビッチ大統領のキエフ脱出(2月22日)直前の放送です。同月上旬にYouTubeに投稿されたヌーランド国務次官補と駐ウクライナ米国大使の会話も取り上げられていますので、ぜひご覧ください。

 

以下は 4月21日放送の日本語キャプション から

ゴンザレス 

反政府デモが続くウクライナで再び激しい衝突が起こりました

大統領と野党指導者は停戦に合意していましたが

解決に向けた交渉は数時間でふりだしに戻りました

ウクライナではこの3日間で50人以上が死亡

ソ連崩壊後で最大の混乱となりました

武装したデモ隊が「独立広場」を奪還しようとしたため

銃撃戦となった模様です

救助隊員が現場の混乱を証言しました

 

救助隊員の証言

コンサートホールやバリケードに数十人の遺体がある

出入りがあるので正確な数は不明だ

遺体が多すぎて収容しきれない

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

デモ隊の襲撃を恐れ議員や閣僚は避難した模様です

混乱の中 ヤヌコビッチ大統領は独 仏 ポーランドの外相と会談

米国はウクライナへの圧力を強め政府要人20名へのビザ発給を禁止

さらなる制裁の可能性も示しました

抗議行動のきっかけは2013年11月ヤヌコビッチ大統領がEUとの貿易協定を撤回し親ロシア路線に舵をきったことです

プリンストン大学名誉教授 スティーブン・コーエン氏に聞きます

最新書は 『ソ連の運命と失われた選択肢』

最新記事「ロシアの歪曲」がネイション誌に掲載されました

ウクライナの状況は?

 

スティーブン・コーエン(Stephen Cohen) ニューヨーク大学とプリンストン大学名誉教授。専門はロシア研究と政治学

 ▲ スティーブン・コーエン (Stephen Cohen)

私たちは歴史が作られる瞬間に立ち会っています

混乱の時代の幕開けです

大きな流れをみてから詳細に入りましょう

死者は増え続けており現在の50人を上回るでしょう  

ウクライナは分裂寸前です 

「ウクライナ」と呼ばれるものは一つにまとまった国ではない

民族 宗教 文化 政治 経済あらゆる面で2つの国だ

半分はロシア もう半分は西側に帰属意識を持つ

信頼できる報道によると暴徒化した反政府側の集団が西ウクライナの軍施設の
武器を奪ったらしい

内戦に発展しうる状況です

強調しておきたいのはこの混乱が長期的に 新たな東西冷戦の分断を引き起こす恐れがあることです

今回の境界線は遠いベルリンではなく

スラブ文化圏の深部を貫くロシア国境上の分断です

ここが新たな冷戦の境界になれば 政情不安が長期化し戦争の脅威が永続化します

米国では誰も話題にしたがりませんが

流血の事態に発展した背景には 欧米政府に責任の一端があります

しかし欧米は素知らぬ顔だ  

無意味な大義名分をかざすことで 反政府勢力の暴徒化を容認している

デモ隊は火炎瓶を武器に持ちかえ治安部隊を銃撃している

どんな大儀を掲げても西側の首都でこれは起こりえない

でもウクライナなら EUと米国は目をつぶるのです

 

ゴンザレス (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

ウクライナに対する 西側の責任とは?

ソ連の崩壊以降 欧米諸国は 旧ソ加盟国を西側経済圏に引き込もうとしていますね

それが背景にあると?

 

スティーブン・コーエン(Stephen Cohen)

ロシアの視点から見てみましょう

1990年代 クリントン政権以降 欧米はソ連崩壊後のロシアを包囲するように NATOを拡大していきました

ブッシュ政権はロシア国境にまで拡大した

NGOを装った団体に資金を投じロシア国内で政治活動を行い

さらにはロシア国境に沿ってミサイル防衛施設の建設を計画した

イラン抑止が口実でしたがイランには核弾頭もミサイルもない

次にグルジアに米軍を駐留させ2008年の紛争を招きついにウクライナに到達した

これがロシアから見た全体像です

正当で文句のつけようがない 

では今回の危機は誰が引き起こしたのか?  

米国ではプーチン大統領とヤヌコビッチ大統領が悪いとされる

でも分裂を抱えるウクライナで 民主的に選ばれた大統領に 昨年11月に決断を迫ったのはEUと米国です

「欧州かロシアか選べ」と 最後通告を突きつけた

ウクライナを追いつめることにプーチンは否定的で  ウクライナの経済再建に欧米との協力を呼びかけ3者会合を提案していたのに 欧米が拒否したのです

これが大規模デモにつながった

それ以降 街頭デモは変質し 運動の主導権は「穏健派」から過激派に移りました

西側の外相たちがキエフで会っている 「穏健派」の指導者たちは 統率力を失っている

これは革命でしょうか?

もし革命だとすれば その特徴として最初に失脚するのは穏健派です

そして過激派による主導権争いになるウクライナはそういう状況です

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

野党指導者ヤツェニュク氏は制御不能であることを認めました

 

野党指導者ヤツェニュク

機動隊とデモ隊を撤退させ 非武装地帯の設置が必要です

対決の場を議会に移すのです

 

記者

デモ隊は暴徒化した?

 

野党指導者ヤツェニュク

率直に言って政府は 機動隊を統率できず 反対勢力も独立広場を支配できない

多くの勢力が野放しになっている  ウクライナは混乱を極めています

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

野党指導者ヤツェニュク氏でした

 

スティーブン・コーエン(Stephen Cohen)(ニューヨーク大学とプリンストン大学名誉教授)

「穏健派」だそうです 大統領の座を狙っている

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

メキシコ訪問中のオバマ大統領の会見です

 

オバマ大統領

欧州の同盟国と協力し すべての勢力に働きかけます ヤヌコビッチ大統領とウクライナ政府に助言したい  流血を防ぐのは あなた方の責任です

機動隊を撤退させ 反対派と交渉し 治安回復と人権尊重に努めるべきだ

国際支援に協力的な 専門家による内閣を望みます

来年の選挙に向けた改革に取り組んで欲しい

ウクライナ人は苦難の歴史を乗り越えてきた誇り高き人々だ

その底力を今こそ見せてほしい

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者) 

オバマ大統領でした ご感想は?

 

スティーブン・コーエン(Stephen Cohen)

(ニューヨーク大学とプリンストン大学名誉教授。専門はロシア研究と政治学)

恥ずべき発言だと思います

事態の収拾は ウクライナ政府の責任だと言い  治安部隊を撤退させろと言いました

もしワシントンD.C.で暴徒が 火炎瓶を投げ議会に行進したら?

ホワイトハウスの入り口を塞ぎ 警備員に投石したとしたら オバマは警備隊を 退去させるのですか

党利党略は忘れましょう 人命に関わる事態ですから

オバマ氏の発言は 火に油を注ぐものです 街頭で行われている暴力の正当化です

暴徒化した連中には何も要求しない

「警官を撃つな 官邸を襲うな 交渉の席につけ」と言えばいいのに

先ほどの穏健派の指導者が 自から認めたように もう彼らに事態は収拾できない

オバマ氏は治安部隊に対する攻撃も批判すべきです

反ユダヤ主義者も非難すべきです  

反対派の中には ファシスト勢力がいます 

そんな人々はいないと否定する人もいますが ファシスト勢力の割合を少なく見積もって5%としましょう

歴史の教えによると 穏健派が制御を失った時 その国は混乱に陥ります

武力と資金と決意と目標があれば 5%でも国を変えることができる

欧州でもアジアでもそれが現実となった

しかし米国とEUは 責任を取ろうとしない

 

ゴンザレス (デモクラシー・ナウ 共同司会者)

リビアやシリアでも 指導者が 警告を発していましたね

大衆運動に紛れた急進派がいずれ支配権を握ると

ウクライナも同じです 大衆運動に右翼が潜んでいる

単なる右翼ではなくファシストだ

ウクライナのファシズムの歴史はナチス時代にさかのぼりますね

 

スティーブン・コーエン(Stephen Cohen)

(ニューヨーク大学とプリンストン大学名誉教授。専門はロシア研究と政治学)

これまでの偏見を見直す時です

アラブの春を例にとりましょう 正しく分析したのは誰か?

オバマ政権は 民主化だと歓迎しましたが  ロシアは懐疑的でした

「独裁者を倒しても 社会が不安定になれば」 「急進派が台頭する」

「中東全域がイスラム急進派の手に落ちる」

どちらが正しかったか?

エジプトやリビアの現状を見れば ロシアの正しさは一目瞭然です  

ではウクライナについて ロシアは何と言っているか?

たしかに初めは 非暴力の民衆運動でした

進歩的なリベラル派が結集し 大規模なデモを率いました

でも彼らは制御力を失った 今この段階です

選挙で選ばれた大統領を 追放していいのか?

大統領選が1年後にあります  次の選挙を待つべきだとロシアは言っているのです

周辺諸国への影響も考えるべきです

後釜に誰が座るかも考えろと ロシアは警告しますが 欧米は沈黙している

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者) 

ヌーランド国務次官補の話題です

駐ウクライナ大使との会話が 盗聴されてネットに流れ  EUに対する悪態を
陳謝する羽目に陥りました

米国が欧州に派遣する最高位の外交官ヌーランド氏が  ウクライナ危機へのEUの対応に
率直に不満をぶつけています

 

ヌーランド国務次官補

「国連にまとめさせる案には大賛成 EUなんかクソくらえよ ・・・」

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者) 

ヌーランド氏の悪態が 新聞の一面を飾りましたが  この会話には 他にも多くの衝撃的なやりとりがありました

電話相手 (駐ウクライナ大使か)?

「クリチコは任せてください とにかく国際社会に通用する人物があいだに立つのが必要だ   

ヤヌコビッチの処遇はそれからだ 明日になれば分かるでしょう」

 

ヌーランド国務次官補か

「その件については 国家安全保障担当から連絡があり バイデン副大統領も 協力すると言ってきた 」

 

エイミー・グッドマン (デモクラシー・ナウ 共同司会者) 

駐ウクライナ大使との会話でした

彼女は ウクライナまで行って デモ隊に差し入れもしました

 

デモクラシーナウ の 番組は下のアドレス ここ▼

 http://democracynow.jp/video/20140220-1

 

続く 

ブログ制限で文字切れ前に 以下は その2へ 

それにしても、ファシストが混じっていた怪しげなデモ隊に国務次官補が差し入れするとは、ウクライナ危機、事前から仕込が、念を入れているようだ。陰謀くさいぞ!

 

 



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