1990年代の終わり頃に発売されたYAESU FT-847、skyさんより送っていただいたトランシーバです。
丸一日エージングを行いテストしてみました。
結果は送信、受信共に各バンド異常なしです、製造されてから20年前後経過したトランシーバとは思えない結果です。
オプションはコリンズ社製の500HzのCWフィルタが装着されていました。
面白いのはSSB用のフィルタが送受別々に分かれています、これにより受信だけオプションのメカフィルを使用する、またはその逆で送信だけコリンズのメカフィルで受信はDSPを使用するなどの使い分けができます。
現時点では送受とも村田のセラミックフィルタが装着されています。
昨夜はオール東北コンテストでしたので、FT-847を使用してバンド内を聞いてみました。
すると144MHzや430MHzでfズレを起こしている事に気が付きました。
144MHzで約1.3kzほど下にずれています。
調整はシャーシ裏側の基板、下の写真の中央付近の22.625MHzの基準発振器、TC1001で行いました。
ここはせめてTCXOでも使用したいところです、調べてみるとWeb上にFT-817用のTCXOを使用した改造記事が出ていました。
SSBはこれでOKです、FMを聞いてみるとセンタメーターが少し上にずれています(一番上の写真、メーター下部の表示)、ここもディスクリとFMの局発の調整が必要かもしれません。
この写真はバンドパスフィルタです、当時のトレンドが分かります。
FT-847のキャッチコピーは「マイクロインテリジェントステーション」、衛星通信を意識した機能やHFから430MHzまでカバーした構成を見ると当時の力の入れようが良くわかります。
このトランシーバは古いとは言え、今からでもV,UHF専用としてシャックで活躍してくれそうなトランシーバです、もちろんHF帯でも充分に使用できるでしょう。