ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

レンタカーで四国一周7日間 その5

2018-05-28 23:55:34 | 旅行(道外)2018~2019
5月10日(木) 午前7時 (2日目!)


おはようございます。2日目の朝を迎えました。
いきなりの車中泊でしたが、非常に快適に眠れました(寝汗をかくほど)。
そして変な夢を見ました。
風力発電の風車が見える広大な丘に、なぜかペンギンのつがいが沢山いてコロニーを作っています。
家族と一緒にそこを散策するのですが、今度は丘のてっぺんにハゲワシの巣を見つけ…といった感じです。

うぅむ。昨日見たニホンヅルが飛ぶ光景が相当印象に残っているのか何なのか。


さぁ、本日はまず、昨日訪問できなかった松山市の道後温泉を目指したいと思います。
四国屈指の観光名所として名高い場所なので、やっぱり訪問しなきゃね。

現在走行しているこの国道11号線、どうやら四国八十八か所の遍路道になっているようで、先ほどからお遍路さんの姿をチラホラ見かけます。
通常、八十八か所は徳島→高知→愛媛→香川と時計回りに巡礼するため、徳島から愛媛に向かっている私は逆打ち(反時計回り)方向となるわけで、歩いて来るお遍路さんの表情がよく見えます。
年配の夫婦や若い女性、外人さんの女性もいました。

カーナビ任せで進んでいたら、松山市内に入った途端に随分と細い道に誘導され、住宅街の中をひたすら進むことに(^_^;)。
これが最短ルートなのかもしれませんが、これまた独特な道を指定してくるんですね…。

午前9時、道後温泉へ到着!

着いた―!
約3000年の歴史を持ち「日本最古の温泉」とも言われている道後温泉。
坂の上の駐車場に停めて温泉街を見下ろすと、ひときわ大きな歴史的建造物が…。

・道後温泉本館(愛媛県松山市道後湯之町5-6)

神の湯本館、又新殿、霊の湯棟など数棟からなる現役の公衆浴場。
明治27年に建築された神の湯本館は公衆浴場としては珍しく、平成6年に重要文化財に指定されています。
あの夏目漱石にゆかりのある場所としても知られています(詳しくは後述)。

増改築が繰り返された複雑な外観だけでも充分に見ごたえはありますが、この見た目で普通に銭湯として利用できるのが嬉しいですよね。しかもリーズナブル!(*^_^*)。
宿泊のサービスは行っておらず、利用する浴場、時間によっていくつか料金プランがあります。
私は最も安い「神の湯階下」410円にしました。
休憩室などの利用はできず、「神の湯」と呼ばれる大浴場の利用のみのベーシックなプランです。
これに休憩サービスを付けると840円。
1250円を払うと、休憩室に加え、別館の「霊の湯(たまのゆ)」も合わせて利用できるシステムになっています。

館内に入った途端に、それはそれは素晴らしい歴史的建造物の趣。玄関のヘリなんか角が取れて丸くなっていますよ。
皆様にもお見せしたいのですが、なんせ公衆浴場のため館内は全面撮影禁止
これはもう実際に行って感動してもらうしかありません(^_^;)。

番台のおばさんに料金を払い、意外と大きめの脱衣所へ。
そして年季の入った木の引き戸をガラガラっと開け、いよいよ大浴場「神の湯」へ…!

(画像:https://dogo.jp/onsen/honkan)

カッコーーーーーン(←風呂桶の音)

…どうですかこれ。扉を開けた途端にこんな見事な光景です。たまりませんね。
ツルンと磨かれた石造りの浴槽、その真ん中には、年季の入っているどころではない重厚な石の湯釜が鎮座し、そこから絶えず湯が流れ出ています。
釜の表面には、道後の湯(伊予の温泉)について詠まれた万葉集の長歌が彫られていて、これまた良い雰囲気。
湯に浸かるのもそこそこに思わず立ちあがり、何やらブラブラさせながら窯を撫でたり叩いたりしながら見惚れる。

雰囲気を重視するためでしょうか、大浴場内にはシャンプーや石鹸などの備え付けが無く少々不便です(笑)。
番台さんから買った小瓶のシャンプーと石鹸で身体を洗いサッパリ。
やけにいい匂いのする石鹸だなと思ったら、どうやら道後温泉名物のみかん石鹸のようです(*^_^*)。

まだ午前中で入浴中の人は少ないかと思いきや、地元の方らしき年配の方がそれなりにいらっしゃいました。
皆さん散歩がてら毎日訪れているのでしょうか。なんとも羨ましい限りです(*^_^*)。


素晴らしい大浴場をゆっくり堪能し大満足。
もう外へ出て散策する気満々だったのですが、脱衣所で涼んでいると、ふと扉がもう一つあるのに気付きました。
あれ?「西浴室」って書いてある。
ここは何だろう?別料金が必要な「霊の湯」でも無さそうだし…。

そっと扉を開けてみると…。

(画像:https://www.city.matsuyama.ehime.jp/smph/kanko/kankoguide/kankomeisho/dogoonsen/honkan/yokushitsu.html)

カッコーーーーーン(←2回目)

なんと!「神の湯」は2つあった!!
どうやら先ほどのが「東浴室」、こちらが「西浴室」のようですね(*^_^*)。
造りは東浴室と瓜二つですが、壁のタイル絵の絵柄や石窯の彫刻がやや異なります。
まさか2つも大浴場があるとは思わなかったので、まるで鏡の世界に入ったような不思議な気持ちになりました(笑)。
あぶないあぶない、スルーしてそのまま出るところだった。

という事で、再び湯に浸かりながらその雰囲気をゆっくり堪能。
なんか得した気分ですね~!410円で2つも大浴場に入れるとは安すぎます。
別館の「霊の湯」に入らなくとも大満足でした(*^_^*)。

湯上がりは3階「坊っちゃんの間」へ。

入浴料410円のみで合わせて見学する事が出来ます。撮影もOK(職員さんに確認済み)
かの夏目漱石が松山中学の教師として在籍していた際(明治28~)、よく通っていたのがこの道後温泉本館。入浴後に3階でくつろいでいた事にちなんで、この一室が「坊っちゃんの間」と名付けられたそうです。

もちろん、漱石に関する展示がいくつか。


そしてあの『坊っちゃん』に関する展示も!

「山嵐」はどれかな~ 「うらなり」はどれかな~

実は私、いまものすごく感動しております。
というのも、大学の文学部に所属していた頃、『坊っちゃん』についての論文を書かされた事があるんです。
あの小説の舞台もここ松山。道後温泉も登場します。
先ほどの大浴場にはストーリーにちなんで「坊っちゃん 泳ぐべからず」の注意書きがありました。
漱石の生涯や『坊っちゃん』を知っているからこそ、ここ道後温泉本館をより楽しめるというものでしょう。
これほど文学部卒で良かったと思えた事はありません。

漱石もちゃんと写っています(*^_^*)

この写真を拡大したものが、3つ前の短髪の写真です↑

漱石が通っていた頃の道後温泉

本館が改築されたのは明治27年、漱石がこの地を訪れたのはその翌年の明治28年。
ちゃんと本館が描かれているのがこれまた感動でした。


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ポカポカの身体で「道後商店街」を散策。



道後温泉本館のガチャポン(右)がありました(^_^;)。
数ピース揃えると全館完全再現で完成…ということらしいです。
左のガチャポンはお土産用に回すとノーマルな「みきゃん」ちゃんが出てきました(*^_^*)
個人的にはダークみきゃんちゃんが欲しかったですが(笑)。

伊予鉄道・道後温泉駅

駅前には「坊っちゃん列車」が。
明治20年の運行開始当初から使用されていた、当時の伊予鉄道の1号機関車(ドイツ製)。
現在でもイベント時などに運行されるようです。
小説『坊っちゃん』にも「マッチ箱のような機関車」と登場していることからこの愛称に。
客車を見てみると、確かに極小でマッチ箱のよう。

タイミングよくレトロな電車が(*^_^*)



…それにしても、何もかもオレンジ色で賑やかですね(^_^;)。
電車もオレンジ、バスもオレンジ、果てには小学生の帽子もオレンジ…。
あれもみかんにちなんだカラーなのかな?
南国の強い日差しの中ではオレンジ色がひときわ映えますね。

次回!四国屈指の大絶景!
めざせカルスト台地!
続く。


コメント (8)
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