のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

嘘をもうひとつだけ

2006-10-15 15:19:53 | 通勤快読
東野圭吾さんの比較的古い作品です。
しかし文庫本カバーの裏表紙に書いてある短いあらすじ?って大事ですね。
私は迷ったときは、これを読んで面白そうなものを選ぶのですが、この本、短編集なのにそのことが書いてありませんでした。
普通は最後あたりに「・・・他5編を収録」とか「・・・の珠玉の短編集」とかなんとか書いてあるんですが。
表題作品の物語の背景であるバレエ団のことだけが書いてありましたので、バレエに興味がなく1話ものと思っていた私はこれまで手に取っても読まなかったんだと思います。

内容は加賀恭一郎という刑事、実は刑事になる前の学生のときから東野圭吾さんの作品に登場している人物ですが、その連作短編集になっています。
話によってはちょっと設定に無理があるものの、全体的に短編ミステリーとしてのレベルは高いと思います。
短編はもともとストーリーが短いので最初の食いつきやすさが勝負みたいなところもありますが、その点でも問題なく、ちょうど刑事コロンボのように読者には犯人はすぐにわかるけれど、それをコロンボならぬ加賀刑事がどう追い詰めていくかって言うところで一気に読ませる内容です。

次はまた好きな作家、横山秀夫さんの「真相」が文庫化されていましたのでさっそく買ってきました。これまた通勤電車の中で読むのが楽しみです。