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言わずと知れた村上春樹さんの新作です。
1Q84は、文庫で読みましたが、こちらは新刊で割と早いときに購入しました。
通勤読書中心の文庫派の私が新刊を買うのは珍しいです。
それなりに面白かったですが、やや微妙な読後感でした。
だいたい最近の作品はこんな感じと言えばそうなのですが、もうちょっとエンディングあたりで工夫があれば良かった気がします。
以前のように不思議と引き込まれる村上ワールドって感覚がいつの間にか薄れましたよね。
私が歳とっただけかも知れませんが。
この本のAmazonのレビューが話題になっていました。
たまに作品を出して必ずバカ売れするのでやっかみもあるんでしょうけど、確かにここまで売れる小説だとまでは思わないです。
秋元康さんじゃないですが、仕掛けが上手なんでしょうね。
多様化の時代といっても、「なんとなくいいかな」ってことを潜在意識に上手く植えつけておくと、「なんとなく」で1千万人が買ってしまうようなことがマスコミを利用してできてしまうものです。
それに作家によって本の価格が違う訳でもないしうっかり大ハズレなものを買ってしまうなら、読み慣れた作家のものならとりあえず安心ってこともありますよね。
結局、アンチもファンの裏返しのようなところがあるので批判が多いほど、また次に出すものが売れてしまうんで村上さんはホクホクなんじゃないでしょうか。
愛の反対語は無関心って言葉もあるように、作家にとっては駄作だ!とかの批判があるより、音も無く読者が減っていくことの方が怖いのでしょうね。
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