地球族日記

ものかきサーファー浅倉彩の日記

半東京。農ライフ vol12 理由

2009年09月02日 | お仕事日記
私は今なぜ、ここにいるんだろう。
どこから来て、どこへゆくのだろう。

少し前の私なら、きっと、こう答えた。

「やりたかったのに、できなかったことだから」
「過去に果たせなかった思いを遂げるため」

一番になることも、
編集者になることも、
留学することも、
納得のいく就職をすることも、
できなかった私がいた。

ウィンドで一番になれなかったから自信がなくて、
自信がないからちゃんと就職活動ができなくて、
留学する道も選べなくて、
ちゃんと就職活動ができなかったから
編集者になれなかった。

と思っていた。

だから、
営業で一番になって自信を得て、
その自信を武器にリクルートに入って編集者になって、
3年間の修行を終わってから留学して、
納得のいく就職活動をして、
名前のある会社の正社員になった。

挫折と、私を挫折させた社会に対して、
仇を打つような気持ちだった。

挫折した過去の自分への慰めが終わって、
やっと、「好きなこと」に意識を向けられるようになった。

幼い頃に放り込まれた競争社会の、
「ヒエラルキーで人より上に行かなければならない」という呪縛から、
ようやく解放された。ある程度は。

人が、社会がそれを認めるか、ではなくて、
自分が好きかどうか。
好きなことを、楽しんで、
ひたむきに追いかけ続けている人が、
魅力的だと思う。

目の前にいる人に認められる方法よりも、
目の前にいる人を笑顔にする方法を
知っている方が、素敵だと思う。

今、私がブラウンズフィールドにいる理由。
それは、

社会を変えるため。
自分自身が変化になるため。
チャレンジし続けるため。
自然とのかかわり方を学ぶため。
季節を感じて生きるため。
海に恩返しをするため。
生きることの本質に近づくため。
楽しく暮らすため。
会社組織と都会生活に感じる違和感や矛盾にNOを突きつけるため。

全部、好きなことのため。

それはつまり、導かれてここにいるということだ。

「好き」という気持ちは、宇宙人ぐらい謎だ。
理由がない。コントロールできない。

好きになる運命だった、としかいいようがない。
だから、自分で選んだのではなくて、導かれたのだ。

そして、
やってみてわかったことは、
好きなことに向き合って一生懸命生きていると、
つまり、運命を肯定的にとらえて、受け入れ、ゆだねて生きていると、
サポートが入るようにできているということ。

これはもう、絶対に本当。
信じられないような偶然が、平然と起きる。
大いなる意思の存在を感じずにはいられない。