国連事務次長だったフェルトマンが 国連機関にシリア復興協力禁止の秘密指令
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相によると、シリアの復興に協力することを国連の全機関が禁止されているという。
そうした命令を昨年(2017年)10月、秘密裏に出したのは国連事務次長だったジェフリー・フェルトマン。
潘基文国連事務総長が2012年6月にB・リン・パスコーと入れ替え、今年3月までその職に就いていた。
フェルトマンは
アメリカの外交官で、1991年から93年にかけてローレンス・イーグルバーガー国務副長官の下で東/中央ヨーロッパを担当してユーゴスラビア解体に関与、
04年から08年にかけてはレバノン駐在大使、09年からアメリカ国務省で近東担当次官補を務めた。
レバノン駐在の大使だった当時、
イラン、シリア、ヒズボラを露骨に敵視していたことでも知られている。
2014年2月にアメリカのバラク・オバマ政権はウクライナで
ネオ・ナチを使ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したが、
その直前、ネオ・ナチが棍棒、ナイフ、チェーンなどを手に、石や火炎瓶を警官隊に投げつけ、
警官と市民を狙撃する中、
ビクトリア・ヌランド国務次官補とジェオフリー・パイアット駐ウクライナ大使との電話での会話がインターネット上にアップロードされた。
何者かが
電話を盗聴、録音したのだが、その中でヌランドは次のようなことを言っている:
「あなたにも話したか、ワシントンに話しただけなのか覚えていないんだけれど、
今朝、ジェフ・フェルトマンと話した際、新しい国連のヤツの名前を聞いたわ。ロバート・セリーよ。この話、今朝、あなたに書いたかしら?」
ウクライナのクーデターで
フェルトマンはネオコンのヌランドと連絡を取り合っていたことがうかがえる。
2012年7月の段階でフェルトマンはシリアが無条件降伏するシナリオを書いていたのだが、シリア軍はそれほど柔ではなかった。
オバマ大統領は2015年2月に国防長官を戦争に消極的だったチャック・ヘーゲルから朝鮮空爆を主張していた
アシュトン・カーターへ、
また同年9月には統合参謀本部議長をマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代する。
ダンフォードはロシアをアメリカにとって最大の脅威だと口にしていた人物。
つまり、2015年9月の段階でオバマ政権は戦争体制を整えたのだが、その直後、9月30日ににロシア軍はシリア政府の要請で介入する。
ロシア軍はアメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランスなどが送り込んだジハード傭兵を本当に攻撃、その占領地は急速に縮小する。
ユーフラテス川の北側はクルド勢力と手を組んだアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍が基地を建設して
居座っているが、南側は政府軍が奪還しつつある。
残されたイドリブも政府軍による制圧は時間の問題だと見られている。
そこで国外へ脱出していたシリア国民が帰国し始めた。
フェルトマン、そして背後のアメリカ支配層はそうした流れにブレーキをかけようとしている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201808230000/