タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

 ポール・ヴェルレーヌ:「巷に雨の降るごとく」 <堀口大學訳>

2017-11-04 | その他

ポール・ヴェルレーヌは1840代のフランス象徴派を代表する詩人。        彼の一生には、酒・女・神・祈り・反逆・背徳・悔恨が混在し、      彼の詩は多彩に韻を踏んだ約540篇の詩の中に、絶唱とされる作品を含みながら、その人生は破滅的であった。        晩年には文名を高めデカダンス(退廃的)の教祖と仰がれたが、初期の作品の方が評価されている。  ~出展:ウィキペディアより~

 

ポール・ヴェルレーヌ <堀口大學訳>
「巷に雨の降るごとく」
巷に雨の降るごとく
われの心に涙ふる。
かくも心ににじみ入る
この悲しみは何やらん?

やるせなき心のために
おお、雨の歌よ!
やさしき雨の響きは
地上にも屋上にも!
 
消えも入りなん心の奥に
ゆえなきに雨は涙す。
何事ぞ! 裏切りもなきにあらずや?
この喪そのゆえの知られず。
 
ゆえしれぬかなしみぞ
げにこよなくも堪えがたし。
恋もなく恨みもなきに
わが心かくもかなし。

 

ザ・カスケーズ:悲しき雨音