躰道の全日本選手権大会は、毎年最後の行われる全国大会である。
全国大会には、少年少女大会、高校生大会、学生大会、社会人大会等があり、各大会は毎年ほぼ同時期に開催されている。
11月の全日本躰道選手権大会は各県協会から選抜されてきた選手で競われ唯一の選手権大会となっている。
会場はBunB東京スポーツ文化館で、新木場駅から徒歩12分ほどのところ。あまりアクセスが良くない。観覧席も狭い。以前使用していた東京武道館の大競技場は選手にとっても観客にとってもとても利用しやすいところであった。
各競技の優勝選手・チームは日ごろの稽古に研鑽して栄光の金メダルを獲得していた。
男子個人競技では、中野哲爾選手(千葉県)が実戦競技で優勝し、法形競技では準優勝となり、最優秀選手賞も獲得した。中野選手は法形種目では3連覇を二回成し遂げている。優勝を逃した大会は二位となっている。今回も二位であったが、優勝していれば4連覇であり、現在の躰道においては法形競技でナンバー1である。千葉県は中野選手の獲得した得点のみで総合成績第5位の順序だった。
女子個人競技では、瀬藤有希選手(和歌山県)が法形競技で優勝し、実戦競技でも3位に入った。瀬藤選手は和歌山県で小西先生に徹底的に指導を受け毎選手権大会に入賞を果たして安定した演技を披露している。
壮年法形競技は、埼玉県の芝波田邦博選手が優勝した。9月に開催された全国社会人優勝大会でも優勝を果たし最高師範杯を獲得しており、壮年の部では最も心技体の充実した選手である。埼玉県から出場した浜崎六三選手が3位、高橋忠美選手が4位となった。埼玉県は壮年選手の活躍で総合成績第5位の順位だった。
壮年法形競技に出場する各地の選手も多くなってきた。審判の判定でも2対1の試合結果が多く、選手の拮抗した様子が伺われる。
総合成績では、2種目で優勝をはじめ6種目で入賞を果たした東京城南地区が「31点」を獲得して優勝を勝ち取った。2位は2種目優勝し全部で4種目に入賞をした山梨県は「27点」。3位は「24点」の東京城西地区だった。
神奈川県女子チームが団体実戦競技で初優勝したのも特出するものであった。
(11月18日記)