どうも、ウメです。
10月も終わりが近づき、めっきり寒くなってきました。
私共はここ数日、臼杵石仏にて作業をおこなっています。
荷物を運ぶような力仕事の時はあまり感じないのですが、
ただただ手先のみを動かす仕事の時は、寒くなったことを痛感します。
季節の変わり目。体調だけは崩さぬよう、気を付けたいと思います。
さて、こちらのブログでも毎年のように紹介しておりますが、
今年度も臼杵石仏にて紫外線を用いたクリーニング作業をおこなっております。
今年度は古園石仏群からの作業開始となっております。
そして、今年度も作業現場の公開を今週土曜日の10月31日におこないます。
当日は普段は入れない柵の内側から磨崖仏群を見ることができますので、
興味のある方は是非見に来てください。
と、いうのが例年の流れなのですが、
今回は普段とは違った磨崖仏での仕事を一つ。
文化財を保存するためには、
古園石仏群の大日如来坐像の首をあげるような大きな工事とともに、
日々の維持管理というものがすごく重要となります。
日々の維持管理の中で小さな変化に気づき、それに対応をする。
そうすることで後に起こる大事を未然に防ぐ、或いは軽減することができます。
また、文化財は保存するだけでなく、活用してこそ意味が出てくるものです。
そのため、見に来てくださった方々に対し、どういった姿形を見せるのか。
そういった点からも日々の維持管理というものは重要な役割を担っております。
ということで、今回は臼杵石仏にて行いました維持管理の一つを紹介したいと思います。
こちらは臼杵石仏の山王山石仏覆屋内です。
今年は異様にクモが多い年のようでして・・・。
山王山石仏の覆屋の壁から磨崖仏に至るまで、クモの巣が張っているような状況でした。
本日は古園石仏群のクリーニング作業と並行し、
こちらのクモの巣とりをおこないました。
3枚の写真の端に写っている金具のようなもの。
こちらは一昨年度に山王案石仏覆屋内へ設けられた架台になります。
磨崖仏も高いものは3m以上あるため、近くで作業をおこなうためには足場の設置などが必要でした。
しかし、足場の設置には時間や労力がかかりますし、急に今日明日ですぐに設けられるものでもありません。
そのため、普段から維持管理ができるように設けられたのがこちらの架台になります。
本日もこちらの架台で磨崖仏前を移動しながらクモの巣の除去をおこなってきました。
というように、ブログで紹介する修復工事だけでなく、
こういった維持管理作業の積み重ねが、文化財の保存と活用につながっていく訳です。
とりあえず今日は、クモに襲われる夢を見ないことを祈りたいと思います。
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