株式会社 文化財保存活用研究所 Blog

大分県を中心に文化財の保存修復をメイン事業として活動している「株式会社 文化財保存活用研究所」の企業ブログです。

文化を護る 未来へ繋ぐ 株式会社 文化財保存活用研究所

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国内最大っ!!

2011-05-29 18:24:08 | 日記

 こんにちは、馬頭です。晴れ間が続いて春らしい季節を感じていたら、最近は雨が続いて梅雨のジメジメした時期が続いているのを感じています・・・。でも、梅雨が終われば私の大好きな夏がやってくるので、気を落とさずに乗り切っていきたいと思います!!

 さてさて、今回はタイトルにもあるように「国内最大っ!!」をご紹介したいと思います。先日、大分の地元紙の「大分合同新聞」の1面に「国内最大規模のキリシタン墓地発見」という記事が掲載されました。

 大分県佐伯市野津原町の広原西遺跡で発見された16世紀末~17世紀初頭に造られたとされる37基のキリシタン墓地は約360平方メートルもあり、国内最大の規模であると発表されました。江戸時代のキリスト教は禁教令により激しい弾圧や迫害をうけたため、キリシタン墓がほぼ完全な状態で見つかるのは国内でも初めてだということです。

 大分県は、「キリシタン大名」と言われる大友宗麟が統治していた地ということなどもあり、キリシタンに関係する遺構や人物の言い伝えが多く残っています。このブログでも以前ご紹介したように竹田市のキリシタン洞窟礼拝堂やに日本人で初めて聖地エルサレムに立った「ペトロ・カスイ・岐部」のゆかりの地などがあります。

 キリシタンの歴史を学ぶことは大分県(豊後の国)の歴史をちがった視点から見ることができるかもしれませんね。今後、キリシタンに関連する記事やゆかりの地などレポートしていければと思いますのご期待ください。

大分合同新聞に掲載され記事 ⇒ 「国内最大規模のキリシタン墓地発見」


文殊仙寺12年に一度の御開帳リポート

2011-05-23 18:00:00 | 日記

こんにちは

このブログで以前大分県国東市の文殊仙寺にある文殊観音が今年御開帳ということをお知らせしました。

今回その御開帳拝観レポートをお送りしたいと思います。

御開帳最終日の前日5月7日、知恵を授かるべく下心満載で行ってきました。

ゴールデンウィークの名残の週末ともあって駐車場は満車に近く、関心の高さがそこからもうかがえることができました。

長い階段を登りつめたところに文殊菩薩を安置しているお堂があります。

普段は開帳していないので菩薩様は祠の中。でも菩薩様の手に結びつけている紐がお堂の外に出ており、

お堂の外の参拝者はこれをさわることで文殊菩薩さまと紐つたいではありますが繋がることができるということになっています。

でも期間中は間近で菩薩様が見れるわけです。12年に1度!期待が膨らみます。

お堂に入ると護摩木をいただきお願い事を記入して納めました。これは秋の護摩焚きの際に供養していただけるそうです。

御住職の文殊菩薩に関する御説明を受けた後、お堂の奥の石窟内に通され、文殊菩薩様を拝顔!

写真撮影はもちろん禁止でしたので皆さんにお見せすることができませんが、

菩薩様を前に家族全員、真剣に、必死に、知恵が授かりますようにとお願いしました。

そのあと石窟の奥に入り、薄暗い石窟にほのかに明かりが灯されていて窟から湧き出てくる水「知恵の水」をいただきました。

お堂を出たあとは切り立った岩山が連なる景色を眺めながらお抹茶セットを一服。

セットに出てきた生麩まんじゅうが絶品

文殊仙寺は事前に予約しておくと精進料理がいただけるんですが、御開帳時期はお休みしているらしく、その生麩まんじゅうは

別のところで作ってもらったらしいのですが、ひんやり冷やしてあって本っ当においしかったなぁ・・・

今度精進料理にトライしてみたいです

お抹茶セットに満足したら、8メートルの高さを誇る石塔があるところへ。 石塔の高さも驚きですが、そこからの見晴らしがナイス

天気が良かったので遠く四国や瀬戸内海の碧い海が見通せました。風も心地よくて、とっても気持ちよかったです。

近くには樹齢千年を超えるケヤキの木があって、「元気で長生きできますように」と子供達に触ってくるよう言いました。なんでもあやかります。

参道の横には大きな奇岩が二つ並んでいてその間をくぐったり、境内の下の方には散歩コース(?)をクロスカントリーよろしく子供達がジョグしていました。

自然豊かな文殊仙寺。子供達も気に入ったようでした。御利益のほどは次回学校で行われるテストで・・・(嘘)

また生麩食べたい来たい 素直にそう思いました。

12年に1度の御開帳の御利益はそんな思いにさせてくれたことで既にあったように思います。

そんな御開帳。次は12年後、ではなく今年の秋にもあります!

秋は紅葉のシーズンなので春とはまた違った雰囲気を楽しめることだと思います。

今回見逃した方も是非!行かれてみてください

文殊仙寺 http://www.monjyusenji.com/index.html

 

 

 


豊後三賢と日本一の木

2011-05-16 12:00:00 | 文化財

 どうも、ウメです。

GWもあっという間に終わってしまい、季節は春から夏へ移りゆく今日この頃。

そろそろ衣替えの時期ですね。

私はすでにsummer version の仕事着であります。

だって、暑いですからね。

ただ、この調子でいきますと、真夏にはどんな服装になればいいんだという疑問も残りますが・・・。

まあ、私事はこれぐらいにしておいて・・・今回は大分県日出町の文化財をご紹介したいと思います。

 

以前、私の故郷の大分県国東市(旧安岐町)の文化財でご紹介しました、三浦梅園。

その三浦梅園と日田市の広瀬淡窓とともに「豊後三賢」と称される人物が日出町の帆足万里です。

その帆足万里のお墓がこちらになります。

こちらのお墓は龍泉寺内にあり、現在県史跡の指定を受けています。

 

帆足万里は江戸時代の学者で天文、経済、数学、医学などに精通しており、そのほとんどを独学で研究していた人物です。

1832年には日出藩主に請われ、家老職に就き藩の財政再建に貢献したといわれています。

 

帆足万里のお墓は藩主木下俊方の命により、日出藩のお城、暘谷城のほうを向いて建てられております。

下の写真はお墓の前からとったものです。

現在もお墓の前には日出町の景色が広がっております。

 

 

さて、帆足万里のお墓のそばには日本一大きなソテツがあります。

現在国の天然記念物に指定されているソテツの木です。

写真に写っているように、横に伸びている株は支柱で支えられているほど大きなものです。

ただ、この写真だけでは大きさがわかりづらいですね・・・。

何か目安となるものがあればよかったのですが。すいません。

 

 

さて、帆足万里には「帆足門下十哲」と称される門弟がいました。

その一人が米良東嶠という人物です。

米良東嶠を中心に学制が整備された日出藩の藩校が「致道館」といいます。

藩校の建物としては大分県に唯一現存するもので、こちらも現在県史跡の指定を受けています。

日出藩の15代藩主木下俊程(としのり)の時代に建てられたもので、

早くから医学研究が行われていたようです。

もともとは別の場所にあったらしく、現在建っている場所へは昭和26年に移ってきました。

 

さて、今回は「豊後三賢」の一人、帆足万里に関連する日出町の文化財をご紹介しました。

こうなってきますと、豊後三賢最後の一人、広瀬淡窓関連の文化財もご紹介したいと思うのが人の性。

っということで、近々日田市に行ってまいりますので、その際はまたこちらのブログにアップしますので、よろしくお願いします。

 

話は大きく変わってしまいますが、以前このブログでご紹介しました(去年の夏ごろ)

大分市坂ノ市にあります萬弘寺の市が今週末から来週にかけて行われるようです。

yahooのトップページ(大分のイベント情報)でも紹介されておりますので、興味のある方は是非行かれてみてください。

でわでわ。

 

 

 


1周年です!!

2011-05-13 17:10:17 | 日記

 こんにちは、馬頭です。ゴールデンウィーク期間中におおくりしました、GWおでかけ情報企画「ぷらすわんキャンペーン」はいかがだったでしょうか?皆様の休日のおでかけのお役立ちになりましたでしょうか?

 さて、ゴールデンウィークも終わり、雨が続いたかと思えば気温は夏かと思わせる程になり、時間が進むのは早いな~とトボけていると、いつの間にかブログを開設してから1年が経過していました・・・。ホントに時間が進むのは早いですね・・・。

 1年が経過したこのブログですが、これからも身近な文化財の存在や文化財保護の大切さなどを少しでもお伝えしていければと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 また、3月に開設しました当社ホームページでも、「文化財な風景」と題した毎週更新のフォトギャラリーなどブログと違った方法でお伝えしておりますので、ぜひご覧ください。

※当社ホームページ⇒http://icucho.web.fc2.com/index.html

※フォトギャラリー「文化財な風景」⇒http://icucho.web.fc2.com/gallery.html


キャンペーン最終日です。

2011-05-04 09:30:00 | 日記

2週間にわたってお送りしてきました

も本日が最終日となりました。

大分県内のイベント等に絡めて周辺の文化財を紹介してきたこの企画は

少しとっつきにくいという印象のある「文化財」をもっと身近に感じてもらいたいという思いから始めました。

また皆さんの住んでいる地域にどんな文化財があるのか知るきっかけにもなって欲しいです。

今やコンビニやお店がチェーン店だらけでどの街もそんなに変わらない、言ってみれば地域に個性が無くなってきているわけですが、

交通網が発達していなかった昔は風土と文化が地域ごとにはっきりとしていたように思います。

そのなかで生まれ、残されてきた文化財はその地域で護るべき現代のランドマークであるべきだと思うのです。

地域の文化財を知るきっかけのひとつとして、地域の方々が携わっている歴史研究会をのぞいてみるなんてどうでしょう。

有志が集まってそこの地域の歴史や文化をまとめる「地域おこし」の一環として盛んに行われているようですよ。

私の実家がある地区はそこの地域の人々による歴史研究会によって歴史探索地図を作り上げ、地域で護るべき資料や史跡などを

まとめていました。 出来上がったものを見ているだけでもそこに住んでいることが誇らしく感じられるものです。

今後歴史的調査を加え、大切に保存されれば今後指定文化財にもなりうるものもあったりします。

骨董品屋だけにお宝はありません。皆さんが住んでいる町なかにひょこっとあるかも!

 

今日紹介するお出かけスポットはこちら↓

大分県杵築市山香にある大分県農業文化公園は広い敷地にアスレチック場あり、昆虫館あり、

貸し自転車、貸しボート、オートキャンプ場あり、お花あり、おいしいものありで唯一退屈なし!

しかも入園無料!・・・どうですか奥さん。

ゴールデンウィーク、結局どこも行かずにこのブログだけ毎日見ていていただいてた方がいましたらここだけでも行ってみませんか?

「新緑祭2011」が5月8日(日)まで開催されてます。

広場でレジャーシート広げてお昼寝するだけでも気持いい所です。

あとひと月するとじめじめした梅雨に入りますから、この爽やかな季節を今のうち思う存分楽しみましょう!

大分県農業文化公園 http://www.oita-agri-park.or.jp/

 

さてぷらすわんです。

農業文化公園のあとはお風呂でもどうですか?

農業文化公園の近くにこんな石風呂があるんです。国重要有形民俗文化財 泉福寺石風呂。

足腰の治療用で明治まで実際使われていたものです。下の穴に薪で火をおこし、上の穴の床に薬草などを敷き詰め蒸気に包まれながら温まるわけですね。気分は肉まん。

大分県豊後大野市緒方にも石風呂が群となって残っています。そこのひとつはお正月だけ限定で使われているようですよ。

 

こんな田んぼの真中に文化財が

 

なにげない風景の中に私たちの宝はひっそりとあったりします。

地図を広げて宝探しをしてみませんか?

古き日本から新しい日本、日本再生のヒントが見つかるかもしれません。

大分県農業文化公園と泉福寺石風呂の地図はコチラ→ http://icucho.web.fc2.com/ 

 

本キャンペーンはこれで終わりですが、こちらのブログは今後も文化財紹介や学会参加報告、保存工事の報告など、文化財に関するあらゆるものを

取りあげて更新していきたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします!