こんにちは。うめです。
皆さん、連休はいかがお過ごしでしょうか?
9月も後半に入り、本格的に秋を感じさせる時期になってまいりました。
「秋といえば~の秋」とよく言われますが、みなさんにとっては何の秋でしょうか?
先日(9月21日)ニュースで銘文入りの太刀が福岡県福岡市の古墳から発見されたニュースがありました。
この銘文には大刀を作成した干支(庚寅)と日付(正月六日庚寅)が記されていたのですが、これが日本国内で暦を使用した最古の例として、話題になっております。
もともと、古墳から出土した銘文が刻まれた刀剣の数も少なく今回のもので7例しかなく、うち干支や年号が入っているものは4例しかないそうです。
そういった点からも貴重な発見ですが、今回のものは「日本国内での暦の使用」を知るうえで重要な発見になるものです。
「日本書紀」の中で、553年に朝鮮半島の百済に暦の専門家の派遣要請を出し、翌年に専門家が来日し、日本に暦が伝えられるという内容があります。
今回発見された銘文に刻まれている2度の庚寅と、その時に伝えられた「元嘉暦」から銘文の内容は570年の1月6日を示しているとのことです。
古墳自体は7世紀ごろのものだと考えられているため、太刀が作成された数世代後に古墳に副葬されたと考えられています。
今回の発見は出土した大刀をX線撮影することで、銘文が読めるようになりました。
出土した大刀は表面を錆で覆われているため、そのままの状態では銘文を読むことは困難です。もしかすると銘文があるということさえわからないくらいの状態だったかもしれません。それをX線撮影することによって、鉄や錆とは違う物質の個所を見ることができます。今回の文字には金か銀が使用されているそうです。
このような科学的調査を行うことで新たな発見があり、今までの説の証明になったり、新たな説の誕生へと繋がっていく。
今回の発見は調査や研究の面白さを改めて感じさせてくれるニュースでした。
今回の発見は古墳から出土した銘文入りの大刀というだけではなく、日本国内での暦の使用についてや、日本書紀の内容についてなど、様々な点からも貴重な発見だといえます。この銘文入りの大刀ですが、9月28日~10月9日まで福岡市の埋蔵文化財センターで展示されるそうなので、興味のある方は是非見学に行ってみてください。ちなみに私は来週の週末に行ってみようと思っております。