ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

先生から見た「先住民」

2012年11月01日 | 先住民ブラアンの子どもたち
あや@ジェンサン

先住民ブラアン、チボリの人々が多く住むサンホセには現在9校の小学校があり、約50人の先生が働いています。先生たちのほとんどは平地から派遣され、先住民の文化に対して理解が低く、中には偏見を持っている先生もいます。

アイキャンでは、先生を対象に先住民に対する理解を深める研修始めました。今回は、先住民のコミュニティが抱える問題や解決策を考えるワークショップを行いました。この研修には先住民の評議会リーダーも特別参加をしてくださいました。


先生たちが見た先住民コミュニティの問題は次の様な内容が挙げられました。

<問題点>
- 自分の農地がない
- 住む場所を頻繁に変える
- 電気がない
- 早婚
- 収入が低い
- 学校をよく休む
- 児童労働
- 怠惰
- 農業、教育、健康に関する知識が低い
- 先住民としての自信や夢が無い

先生A:「先住民の人々全員が怠け者というわけではありません。学校活動に協力してくれる家族もいます。でも、市内の学校と比べると家族の協力をあまり期待できないのも事実です。」

先生B:「子どもに学校に行くよう親が説得してくれず、学校がある日に一緒に畑に行ってしまう。だから子どもが学校をよく休んでしまう。」


評議会リーダー:「先住民は伝統的に狩猟や農耕をして暮らしてきました。私も子どもの時から両親について畑に行っていました。「学校」や「教育」という制度は外から持ち込まれたものです。元々、私たちの文化にはないものでした。」


先生C:「私はブラアンの出身です。先住民は自分たちのためになると分かれば、それを受け入れる性格です。教育が先住民の生活を向上させ、将来のためになると理解がされれば、学校を休むことも少なくなるでしょう。教育は先住民の将来を保証すると伝えなくてはなりません。」

先住民の人には、先住民の生活があります。また、教育で子どもたちの可能性を広げられることも事実です。先生たちは、子どもたちが学校を休む理由や教育に協力的でない保護者を背景から理解し、対話を続けていかねばなりません。

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