ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

中央分離帯に暮す家族、再定住の始まり

2010年03月11日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

台風の被害を受けた家族の再定住が始まりました。

移住先は、2つに分かれます。1つは、ケソン市UPAO(Urban Poor Affairs Office)が準備した土地、ブラカン州サンホセデルモンテです。UPAOは、市役所機関でケソン市に暮す都市貧困層への再定住プログラムを実施しています。サンホセデルモンテは、マニラ中心部から約2時間北に行った場所にあり、ここに約15家族がすでに移住を終えました。この場所に家族ごとに小さな家が用意され、2011年から月に200ペソ(約400円)づつの支払いが始まります。すでに引越したお母さんによると、まだ電気や水は通ってないけれど、マニラよりずっと空気のきれいな場所とのことでした。

もう一方は、前回ブログでご紹介した、リサール州アンティポーロです。こちらは、3月末に移住の予定となりました。大統領管轄の委員会であるPCUP(Presidential Commission For The Urban Poor)が地主から土地を買取り、再定住地先として提供するものです。土地は無料で提供されますが、建物は自分たちで建てなければなりません。PCUPは、都市貧困層が土地や家を含む社会的サービスへアクセスできるように働いている政府組織です。

アンティポロについて、以下のブログをご参考ください。
http://blog.goo.ne.jp/icanmanilaoffice/e/9c5863dcc6de7c81fa6b4b2494ff3ef1

サンホセデルモンテに引越しをする前に子どもが話をしてくれました。「今住んでいるところには、友達もたくさんいるから、移動するのは、少し悲しいの。でも、今のところには、家がないでしょ。向こうには、家があるの。でも家がなくても、6ヶ月も過ごしたから少しは慣れて来てたの。これからどうなっちゃうのかしら。分らないわ。」

子どもたちも再定住地先の生活について不安に思っているようです。再定住をした家族の子どもたちの多くは、学期の途中で転校をするには、いろいろな書類をそろえたりと手続きに時間がかかるため、親戚や知り合いの家に住まわせてもらい、学校をそのまま続けています。しかし、3月末に学期が終わり新しい年度が始まれば、子どもたちも移住することになります。家族が新しい場所で生きていくために必要なものは、やはり仕事です。そして、アンティポロに移住する家族にとっては、家と仕事です。アイキャンでは、移住先でも役に立てることが出来るように職業訓練を継続していくと同時に、アンティポロで家もないなか生活をスタートさせるために、住民とアイキャンの活動は続きます。

【現在も中央分離帯で暮す人々、小屋の様子】


【ここにも、2月11日以前には家がありましたが、引越しになくなりました】


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