業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

予想外

2006年12月22日 | 業務日誌
内容をちまちま更新しています。

年末の忙しさときたらホントに殺人的です。

複数のデイを利用している利用者に対し、複数のデイからいっぺんに苦情が来たり、オーバーステイ嫁と同棲中のトシオさんの痴話喧嘩の仲裁をさせられたり、某大手訪問介護事業所には利用者に水虫軟膏を塗布するため主治医に連絡しろとせっつかれたり、絶対要支援になると思っていた利用者が介護給付になったため、派遣回数減を匂わせていたヘルステに頭を下げざるを得なかったり。

現在私の担当利用者は、介護給付36人・予防3人・入院2人。
入院している2人は来年には出て来そう。
実は来年になったら認定を受けたいと言っている利用者予備軍も抱えていて、もう新規利用者は受けられません。
新人のオリーブ以外、どのケアマネさんも似たりよったりです。
なのに、先日またまた森の神から
新規利用者をインテークせよ」
とのお告げがございました。

そもそも最初に依頼を受けたのはカニちゃん。
「カニちゃん、新規の担当をお願いできるかしら。」
しっかり者のカニちゃんは、森の神にも信頼されていますが、彼女は私以上に担当を持っていますので、新規は受けられません。
ナース河合はMAX20名で余裕なし。訪看もあるのでただでさえ超人的な仕事量。
アイリン女史は先日のバトル以来森の神から『今後一切クリニックの患者関係者の担当をしてはならない』と言い渡されています。
正直言って、アイリン女史が羨ましい…。
そのくらい、ひがしのケアマネはクリニック関係者の担当をやりたくないのがホンネなんです。
カニちゃんは
「私は担当ケースが多いので…今ケアマネの中で件数に余裕のあるのは、新人のオリーブさんだけです。」
と答えたのですが、森の神は不服そうに
「うちのクリニックの患者さんなのよ。新人ケアマネで大丈夫かしら。」
とおっしゃられたと。
で、カニちゃんは
「いったんこの新規利用者の依頼を、青田主任に持ち込みます。主任の判断を仰いでからお返事します。」
と答えました。

そもそも利用者は皆同じのはずです。
「うちのクリニックの患者だから、担当ケアマネは特別な人を」
ということ自体が間違っています。
森の神の紹介だから大事にしろとでも言うつもりか。
また、利用者ならともかく、どうして森の神がケアマネを選らばにゃならんのだ。
この話のおかしさに(ケアマネ以外は)誰も気付かないのか、この法人は。
カニちゃんが青田主任に話をしたあと、私たちケアマネはみんなで噂しました。
ここで青田主任が真にケアマネ主任でありたいのなら、きっちりと森の神に『ひがしのケアマネはベテラン・新人問わず皆責任感があり、いいケアマネです。誰が担当しても大丈夫です。』と言ってほしい。
そこであえてアイリン女史を担当に推して、アイリン女史が優秀なケアマネだということを思い知らせてくれてもいい。
「今後の青田主任の行動に注目ですよね(自分に回ってきませんように!)」
「誰が担当になっても恨みっこなしですよね(いやだ、担当したくない!)」
そう言ってドキドキしていた私たちでしたが…。

「クリニックからの新規利用者の担当をお願いします」
次の日、わざわざひとりで相談室に呼び出され、青田主任に深々とを下げられたケアマネは
私でした。

ナース河合は論外、アイリン女史を選べば森の神に叱られる。
オリーブは「新人だから」とケチがついた。
だとしたら、担当件数からいけばハリケンさんにお願いするしかない、と青田は言うのです。
「それはないんじゃないスか、主任!」
私は抵抗しました。
11月の請求では、確かに私の担当は少なめですが、12月には2人増えるし、来年にはまた2人増える予定なんですよ。
しかも、私とオリーブのキャリアはたった4ヶ月しかかわらないじゃないですか。
大体、オリーブさんはとても責任感があって、真面目ないいケアマネじゃないですか。どうして森師長の言いなりになるんですか。
そう言う私に、青田主任はただただ頭を下げて
「…ハリケンさんの担当利用者を、オリーブさんに何人か回してバランスを取ってもらいたい、どうか頼みます。」
と言うだけなのです。
この新規を受けるために、自分の今の担当利用者を誰か外せと言うのか。
つくづくダメ、この管理者。
恥ずかしくないのかな、この人。
私の目もまともに見ない。

結局私は引き受けました。
私が断れば、この新規はカニちゃんに回されるからです。
それは申し訳ないし(どうして私が申し訳ないと思わなくてはならないのかはわからんが)何よりも自分自身が「利用者を選ぶ」ようなケアマネだと思われたくなかったからです。
見栄とか意地とかやけくそとか、まあそういうもの。
でも、利用者さんを自分の担当から外してオリーブに回したりなんか絶対しません。1年足らずで、こんなくだらない“事業所都合”で、利用者に負担をかけるなんて出来ないよ。
…ものすごく悔しいし、納得出来ないけど、次の日に早速初回面接をしたその利用者さんが、とってもいい方のようだったことがせめてもの救い。

ケアマネさんたちも、この展開に「やっぱりね」とか「でもまさか、ここまであからさまに師長にコビるとは!」とか言いながら気の毒がってくれました。
(しかし内心ではホッとしてるだろうなチキショー)

この法人で「うまくやっていく」ということに、これほど違和感を覚えたことはありませんでした。嫌悪感はすでにあったけど、自分とこの法人との考え方の、超えようのない隔たりというか、まるで違う国の言葉を話して聞かされているような感覚とでもいうか。
理想とか信念とか、あと何を犠牲にすれば「うまく」やれるのか、青田主任、教えて下さいよ
結局ケアマネって、こうして「引き受けたからには放り出すことは出来ない」という責任感に縛られて、がんじがらめになるだけなんですね。
いや、そうか、介護保険制度そのものがそうなのか。
正直者はバカを見る、と皆が言っている、これがそうなのか。

だとしたら、中途半端な正直者の私は、やっぱりケアマネなんかムリなんではなかろうか。
少なくとも、この法人では。

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2 コメント

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だめだこりゃ (ふく)
2006-12-23 11:45:02
ご同輩、捨てるものがもうねぇです、私の場合。
親方先日も恒例のお食事会で直帰、と主任連中(2人もいんのよ、8人居宅で)が話していたと同期が言ってました、訪問から帰ってきたら・・・。
当たり前のように囁いてる生え抜き30代男二人を想うと、つくづく悲しくなるわぃ。
法人ひも付きだとこうも飼い慣らされるのか???
野犬のふくはガマンできんので、いつでも首輪をはずして脱出出来るようにしとこうと、10時まで書類整理してきました。
ヤッテルヤツガイチバンアカンケド、
ミテミヌフリモ アカンデ。
一連托生は ごめんです。
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首輪かあ (ハリケン)
2006-12-23 17:19:07
ふくさん、うまいこと言いますね!
首輪ねえ、このまま太って抜けなくなるか、
痩せてやつれて自然に抜けるか。
「このままではおかないからね!」
という意気込みがあるうちに、野生を呼び起こそうか…
悩みますね。
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