自分が大学の工学部に入ったころには企業で研究開発を行うには修士卒業がスタンダートという雰囲気で実際、ほとんどの学生が修士に進んでいました。世界的な流れは高学歴化が進んでいるのであと10年もすれば博士も標準になってくるのでは?というような予測もありましたが現時点で日本では大学院への進学率は下がり、時代は逆行しつつあるようです。世界で働くためにという観点で博士は十分に役に立つとは思うのですが国内だけ見ればむしろ道が狭まるという状況になっているのであればどうしても大学院まで行くモチベーションは低くなってしまうように思います。 もちろん行くことがすべてとは思いませんが世の中を変える理論や知見、技術というのはじっくり腰を落ち着けて試行錯誤を繰り返しながらやらないと生み出されるものではないと思います。そういた観点から課題解決能力の専門性を持てる可能性のある母集団を一定数確保することは必要かと。
「卓越大学院プログラム」 という産学連携のプログラムも2018年に立ち上がったようなので(上記リンク) 賛否両論ありそうですがまず受け皿を用意するという意味では一つはありなのかとは思います。 ただ本当に文系含めた基礎系の学問に関しては産業と直結するケース少なくなってくるだけに難しいところかと感じます。