学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

ただの駄文

2008-07-16 22:31:56 | その他
ひどい暑さが続きます。それでも夜は涼しい風が吹いたのですが、今日はその涼しき風もどこへやら。じめじめして、寝苦しくなりそう。熱帯夜ですね。

パソコンの画面に小さな虫が集まってきて、もういやになります(泣)

今日は麦酒を飲んで、さっぱりして寝ることにしましょう!

それではおやすみなさい。
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山場

2008-07-15 20:54:04 | 読書感想
山場、仕事が山場ではなくて、読書が山場。

最近は本をまわし読みしていると書きましたが、今はご覧の3冊。

『ロリータ』ナボコフ
『存在の耐えられない軽さ』クンデラ
『城』カフカ

このなかでも『ロリータ』が山場を迎えていますが、つらいです…。『ロリータ』は二部構成になっているのですが、第二部に入ると会話部分がほとんどなくなって、状況説明だけになるので、苦しくてたまらない。これは多分作者のトリックなんでしょうね…。すごい坂道をのろのろと汗をかきながら登っているような気分になります…。

長篇小説にはまりだしたはいいですが、覚悟はしていたものの、ちょっとつらくなってきましたね(泣)
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風鈴

2008-07-14 21:08:36 | その他
やはり今日も暑い一日でした。じめじめとした湿気がたまらなく不快ですが、不快に思ったところで湿度は落ちてはくれないので、ただ汗をかくがままにしていました。そんななか午前中は読書、午後は昼寝で一日が終わりました。

私は暑さに強いので、自宅に居るときはクーラーをつけずに過ごせるのですが、それでもやはり清涼感は欲しいもの。心の清涼感といえば…やはり風鈴でしょうか。風鈴といえば、一般的に薄いガラスに金魚や水玉模様が描かれている姿を想像しますが、私の場合は岩手県南部鉄器の黒い地肌の風鈴が目に浮かびます。中学校のときに、岩手県へ何度も行く機会があり、そのときに街頭で何度も見たのが強く印象に残っているからかもしれません。

風鈴。好きですね。好きでいながら、自宅にはないというおそまつぶり。今年の夏は風鈴を買って、少しでも夏を涼しく過ごしてみましょうか。
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対談

2008-07-13 20:07:32 | 仕事
どの美術館でも企画展に関連する講演、講座などのイベントなどがありますが、当館においても本日企画展の講演がありました。ただ今までの講演と違うのは、学芸員と先生の対談会ということ…。

今まで独りで離すことはあっても、対談は経験がないので、朝からとても緊張していました。うまくお話を伺うことが出来るか、何を聞いたらわからなくなって、間が空かないか…不安の要素がきりもなく出てきます。少しでも不安の要素を取り除こうと、むろん質問事項などを自分なりにまとめ、事前打合せを重ねて臨みました。

結果、う~ん、50点ほどでしょうか。途中で打合せの内容とはかなり違う方向へ向かい、引き戻そうとしても、先生が一生懸命お話をして下さっているので、なかなか戻せず!少し時間もオーバーしてしまい、反省点が盛りだくさんでした。ただ、プラス思考でいい経験ができたと思って、次の(次があるかわかりませんが)ときにはうまく反省を生かしていきたいと思いました。
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2008-07-11 20:50:08 | その他
夢は夢でも将来の目標ではなく、寝ているときに見る夢の話。

近頃、どういうわけか午前3時頃に目が覚めて、それから一向に眠れなくなります。眠れないので、ライトをつけて、読書をする。しばらく活字を目で追っていくと、次第にまぶたが閉じてくる。問題はここからです。二度目に寝ると、どうもおかしな夢を見るのです。

先日は蛇にぐるぐるに巻かれる夢を見ました(泣)なぜか巨大な蛇が自動販売機の開け口に潜んでおり、私がそばに通ると襲い掛かってくるのです。そうしてぐるぐる巻きにされたしだい…。何もしていないのに、ひどいものです。なんとか蛇を追っ払い、街を歩いていると、上から小さな蛇が降ってくる。地面に落ちた蛇は私の足を噛む。なかなか離さないので、思いっきり蛇を引っ張ると、なんとか抜ける。私の足からは血が出るのではなく、代わりに蛇がうようよ出てくる。血の代わりに、蛇が体から出てくるんですよ…。もういやな夢でした。

蛇は縁起がいいといいますが、本当に縁起がいいのか。ちょっと気持ちの悪い夢の話でした。ちなみに寝る前に蛇の出るテレビは見ておりませんし、読書も『存在の耐えられない軽さ』ですから、蛇には関係なさそうですけれど…。
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絵画のみかた

2008-07-10 21:55:58 | 仕事
学芸員になって、よく尋ねられる質問の1つに「絵画ってどう見ると、面白く見られるのですか?」というものがあります。これは簡単なようで、随分難しい質問です。よく「絵は自分の好きなようにみればいいのですよ」とおっしゃる方がいますが、それも見方の1つ。けれども、質問をする人は好きなように見ても、どうも合点が行かないから学芸員に質問するわけで、それなのに学芸員までが「好きなように絵をみればいいのですよ」というと、何だか質問した方を置いていっているような気が私はするのです。

私の場合。参考になるかどうかわかりませんが、例えばある作家の作品だけを集めた展示を見る場合は、すぐさま年譜をざっと見て、成年と没年(存命の場合は無論成年のみ)を頭に叩き込みます。そうしてから作品を細かく見ていきます。主題が何なのか、色使い、表現はどうか。なぜこの作品が描かれなければならなかったのか。自分なりの考えを頭のなかで組み立ててから、キャプションを見る。キャプションを見て、作者の何歳頃の作品かを割り出すのです。これを繰り返していくうちに、しだいに年齢ごとの作品の変化がわかるようになる次第…。どんな画家にもピーク時があると思いますので、自分はこの画家の何歳頃がピークだと思うのかを考えながら進むのも面白いかもしれません。

以上、長々と私の絵画のみかたの1つを紹介しましたが、こんなみかたもあるんだとご参考いただければ幸いです。他にも色々な見方があると思います。でも、それはまたの機会にご紹介することに致しましょう。
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夏、雑感

2008-07-08 20:17:37 | その他
美術館勤務なので、滅多にお盆休みは取れないのだけれど、今年は何とか休みが取れそうです。学生時代、お盆といえば祖父母の居る実家へ戻り、お墓参りをするのが常でした。お墓で蝋燭に火をつけ、その火を提灯に入れて消さぬよう気をつけながら、家に戻る。そうして火をご仏壇の蝋燭にうつして、ご先祖様が家に戻ってくる。祖父によれば、昔は仏壇に楊枝で足を作った瓜(茄子のイメージがあるが)を供えていたそう。今はもうやっていません。

お盆休みに旅行に出かけることは、あまりよろしくないことなのでしょうか。ご先祖様から見てみれば「墓参りもせず、遊び呆けているとは何事か!」とお叱りを受けそうです。お叱りを受けそうですが、私は旅行に出かけたいと思います。行き先は…まだ決めていないのですが、長野県にでも。ただし自分探しはもう止めにします。

「自己は探すものではなく、形成するものである。」

いい言葉ですね。言葉との出会いは人生を変えます。旅は自己形成には良いのかもしれません。計画を立てる段階から楽しみです。
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読書は夜がふけてから…

2008-07-07 20:51:21 | 読書感想
今日は休みでしたので、家でゆっくり過ごしました。読書をしようと思って、本を持ったはいいのですが、何しろ暑くてしょうがない!読書には不向きな季節がやってきたようです。

近頃、読んでいる本
・日本美術全般の論文、画集
・『存在の耐えられない軽さ』
・『武器よさらば』
・『水入らず』
・『老人と海』
・『草枕』

この6冊のまわし読みです。まわし読みは賛否両論がありましょうが、私には場面が切り替わるごとに集中力が増して、性に合っているようです。

再び訪れた読書ブーム。ペースを落とさずに、このまま読書の世界に入り込みたいですね。でも、涼しくなった夜が読書にはベスト!!
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各文学的イメージ

2008-07-06 20:00:49 | 読書感想
最近、若者を中心に小林多喜二の『蟹工船』が売れているとの話は、以前紹介したことがあったかと思います。私も早速読んでは見ましたが、あまり共感は出来ず。安い賃金で過酷な労働をしいている点は現在と共通しているのかもしれませんが、それ以上は残念ながらあまり感じ取ることができませんでした。

それでも『蟹工船』について語り合いたい!と思っていたところ、美術館スタッフの一人が読んでおりました…。感想は私とほとんど同じだったのですけれども。

何かオススメの文学はありますか?ただし長篇は勘弁してください、と聞かれたので、フランスのモーパッサンとドイツのホフマンをオススメしました。(このセレクトで良かったのかかなり不安ですが)

私の文学のイメージ。フランスは人間の良いも悪いもありのまま捉えるイメージ、ドイツは幻想的なイメージ、ロシアは重いイメージ、イギリスは飄々としたイメージ、と来たところで、アメリカはどうなんだろうかと思ってしまった。

それなのでヘミングウェイの『武器よさらば』を読んでいます。写真でヘミングウェイを見ると、恰幅がよくて野球で言うと四番バッターみたいですね…。

今日はちょとお遊びが過ぎましたか。


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無言館の画集

2008-07-05 20:03:56 | 仕事
昨夜、書棚を眺めていたら「無言館」の画集があったので手にとってみた。長野県上田市にある「無言館」はいわずもがな、戦没画学生が残した絵画、彫刻を展示している美術館である。私は昨年の夏に初めて訪れ、そこでこの画集を購入した。

画集には、戦没画学生たちの写真とプロフィール、そして作品が掲載されている。作品は心なしか、どれも物悲しい。制作年は記されていないため、画学生たちに召集礼状が来てから描かれたものなのか、そうでないのかはよくわからない。けれども、ページをめくるたびに、心は悲しみに暮れる。

絵画は人間の内面を表現したもの、と言い切ってしまっていいのか不安だけれども、こうして彼らの絵を見ていくとそう思わざるえない。内面を表現したものだからこそ、心に酷く響くのかもしれない。

画集を見ると、心が悲しみに暮れる。しかし、しだいに心が悲しみを消化していくと、勇気がわいて奮い立つ。彼らの死と自分の存在、勇気の所在。若くして散った彼らのぶんまで、人生は必死に生きねばならない、と思うのである。

また今年も「無言館」へ行ってみようか。
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