学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

真夏並みの

2008-07-04 19:51:05 | 仕事
暑さでした、今日は。戸外へ出ると、汗がどっと噴出し、不愉快なこと極まりなし。今はうってかわって、北風が強く吹いて、大変気持ちの良い時間帯。私は暑さには強いものの、強いだけで、不愉快なことには変わりないのです。ああ、真夏が近づいている!

「入館者数が減っている!」

と朝から落ち込むような美術館での話題。昨年の同時期と比べて、やや入館者数が落ちているのです。一般論として、いくら画期的で、学術的な意義のある展示であっても、トップは数字で判断するわけで、入館者数が落ちればどうして落ちたのだという話になるわけです。こちらも意義のある展示を行いました、と説明しても、数字に勝る説得力はなかなか持ちえず。そこが苦しいところであります。逆に言えば数字ほど強力な材料はないので、そこをなんとかおさえて仕事に臨めればと思うのですが。

どこの博物館、美術館もなかなか入館者数があがらずに四苦八苦している現状。入館者数を上げるだけの展示に終始してはなりませんが、しかしやはり心にひっかかる本日の出来事でした。

読書感想を書こうと思ったけれど…

2008-07-03 21:18:30 | 読書感想
昨日、カミュの『異邦人』を初めて読みました。この作品は、雑誌か何かで、フランス人が一番好きな小説と紹介されていたように記憶しています。フランス人が一番好きな小説であるゆえんは…を考えるために読んだわけではありませんが、随分前から気になっていた小説だったので、読んでみたわけなのです。

夢中になって一日で読み終えて、そうして感想文を書こうと思ったのですが、感想が頭の中に出てこない。感想ってこの本に必要なのかな?とふと思ったり。

『異邦人』は二部構成。

一部で主人公ムルソーは母を失い、マリイと再開し、レイモンと協力し、そうしてある事件を起こす。

二部で事件の結末、そして人間が死と向かい合ったときの心情が語られる。

…ここまで書いて、もう筆が止まりそうです。何といいますか、もう何十年も前の作品ですが、まだこの作品が問題としていることが、今も解決されていないというか。うまく書けないのですが、『異邦人』、新潮文庫は読みやすいのでオススメです。

本当にまとまらない文章でしたね…。

福島県磐梯方面へ行く

2008-07-02 09:38:22 | その他
連休2日目は、福島県の磐梯方面へ行ってきました。昨日は雲ひとつない晴天にて、ドライブには絶好の日和。

磐梯方面は随分涼しくて、ときどき吹く風に稲穂が揺れて、風の流れを感じます。猪苗代湖周辺は高いビルもなく、電信柱もなく、ただ田園風景が広がるだけ。とても田園風景は美しいものです。

南ヶ丘牧場や天鏡閣などへ行きましたが、なかでも美しい五色沼を散歩すると、あまりの美しさに心が洗われるよう。あの沼の輝きは自然の産物。自然の前には、人間もただうっとりするよりほかはないようです。私が小学校の頃、修学旅行で五色沼を訪れて以来のことでしたが、あの頃も透き通る水面に魚が泳ぐのを見て感激したものでした。それからもう随分年月を経てしまいましたが、美しさが変わらないことに感動します。

常に物事が変化していく世の中でも、ほとんど変化しないものもある。そこにも何だか美しさがあるような気がしてなりませんでした。