気軽に茶道をしてます。

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且座(しゃざ)之式を

2016-02-18 10:42:28 | お稽古
二月後半の玄関に、赤膚焼のひな人形を飾りました。
箱を出る 貌(かほ)わすれめや 雛二対
                 蕪村
この俳句には二つの解釈があるそうで、
子規は「箱から出すひな人形二対の顔を忘れようよ」
鳴雪は「箱から出すひな人形二対の顔を忘れていないか」
 
私には、・・・
                    
春になったと思ったのも束の間、冬に逆戻り
でも梅の木に、メジロがやってきてくれました。


そんな中伺った、先日の先生稽古は、『且座(しゃざ)之式』
花、炭、香、濃茶、薄茶の準備をして
東、半東、1,2,3と客を決め、始まりました。

且座之式は七事式のひとつで、禅語が名称になっています。
臨済宗の宗祖臨済義玄の語録を集録した「臨済禄」の「且座喫茶」
もしくは、趙州の従諗(じゅうしん)和尚の且座喫茶法からとも。
且座は、正式には「しゃざ」で、「さざ」とも読むようで、
「まあ、座ってお茶をおあがり」という感じで使われますが、
これには深い意味があるのだそうです。
無学和尚は「是法住法位」と頌を付されているように、
花月之式とは違い、途中で位置や役目は変わらないことより、
”各々が定まった業を果たすこと、
すなわち自分の決められた本分を全うすることで、
生きがいを見出しなさい”
という意図が隠されているのだそうです。   

会津若松の長門屋さんの『且座』という
香ばしい麩焼きせんべいを思い出しました。
煎餅の軽さと、クルミの香ばしく歯ごたえのある食感が
口の中で溶け出し、その後隠し味の味噌が効いてきます。

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