goo blog サービス終了のお知らせ 

気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

水無月の稽古茶事は正午の茶事

2023-06-28 22:28:22 | お稽古
奈良町界隈はインバウンドの外国からの旅行者でいっぱい
もちろんマスクなし
コロナ禍の奈良町が懐かしく思うほど
       三条通👇御蓋山
  6/24三条通

新型コロナウイルス感染症対策分科会会長だった尾身茂氏
26日に「第9波が始まっている可能性がある」との発言され
新型コロナ変異ウイルス XBB.1.5株対応ワクチン
秋にも接種が始まると厚労省が述べられ・・・

まだまだ注意しなければということ
真夏日一歩手前の29.7℃まで上がった当日
エアコンをON、換気にも注意しながら

稽古茶事ではマスクは外しましたが
一盌で御茶をいただく事はせず
薄茶も茶盌を替えて・・・・・

年初の初釜の茶事では、密にならないよう
お弁当を頼んで、煮物椀だけ作っておりましたが

今回の水無月の稽古茶事
正午の茶事がしたいと五月の末に思い立ち
6月25日、なんとか6人、私を入れて7人と少人数で
「夏越の茶事」を行う事ができました

これは2020年10月に「名残の茶事」をして以来の事

初風炉は運びでお稽古しましたので
水無月になり6月は茶事に向かって
棚で初炭、濃茶、後炭、薄茶のお稽古を主に
特に亭主、半東になる方は頑張りましたね
花は桔梗、蛍袋、撫子、半夏生と蔓草を
鮎籠に活けました
  

さてこれから前日から準備した懐石を紹介します
向付は水菜に大葉を被せ枕にして「貝柱」を
水前寺のり、莫大、山葵を添え、加減酢をかけました
は小さな子芋が出てきましたので合わせ味噌に子芋を
  向付、汁

煮物椀はゴマ豆腐に小豆をちらし「水無月豆腐」に
トマトのすり流しに蛇の目胡瓜を添えました
  煮物椀

焼肴は「スルメイカ」を幽庵焼に
  焼肴

預け鉢は「厚揚げとスナップエンドウ」の炊き合わせ
  預け鉢

強肴は「夏野菜と海老」のサラダ風酢の物
  強肴

小吸物は梅酢を二滴ほどたらし「青梅」のかけらをちらす
  小吸物

八寸は「オクラ」と「稚鮎」
  八寸

主菓子は、水無月の稽古で
「青梅」「紫陽花金団」「水無月」をお出ししていたので  
  青梅
  
  紫陽花金団 

  水無月

今回の茶事には当日朝から「早苗金団」を
  主菓子

干菓子は「源氏窓」亀屋廣房
「青楓」と「雪輪」は琥珀糖で作りました
  干菓子

久しぶりの正午の茶事の懐石もなんとか形になりました
これも台所の方のお蔭様です
お客様の客ぶりも間が空いたとは思えない成長が見られ
稽古茶事から本当のお客様を呼んでのお茶事も見えてきました
わたしの全然成長が見られないと思っていた茶事実践教室の
成果もありますかね・・・・・?

初風炉は端午の節句の取り合わせ

2023-05-21 15:08:07 | お稽古
もう五月(皐月)に入り、炉・風炉入れ替えも
無事に過ぎ初風炉を迎える事ができました

初風炉のお稽古は基本からと決めて
「割り稽古」「運びの薄茶・濃茶」「初炭」「台子の薄茶・濃茶」
と五月のお稽古が進みます
応神天皇さんに見つめられてのお稽古となりました

   
端午の節句の軸は「智仁勇
これは三徳を示したもので
子曰く。君子の道なるもの三つあり、我れ能くするなし
仁者は憂えず、知者は惑わず、勇者は恐れず
男子は良い君子になる事が目標なのですかね・・・・

   
主菓子は「」五月
にいただかないと一年を通して
食べる機会はありませんから

そういえば 粽の語源は?
およそ2300年前、秦?の時代に
屈原(くつげん)という詩人がおられた
国王の側近として仕えた屈原は、
正義感と国を思う心で人々から大変慕われていた
だが陰謀によって失脚し、国を追われてしまう
国の行く末に失望した屈源は
汨羅(べきら)という川に身を投げてしまったと
その日が5月5日だといわれています
国民は屈原の死を悲しみ
川に沈んだ屈源が魚に食べられてしまわないよう
供物を投げ入れて弔いをしていました
せっかくのこの供物も悪い龍に盗まれてしまうばかり
そこで、龍が苦手にしている「楝樹・れんじゅ」の葉
(茅(ちがや)・笹などの説も)でもち米を包み
邪気を払う五色(赤・青・黄・白・黒)の糸で縛ってから
川へ流すようにしたところ、無事に屈原のもとへ
届くようになったといわれています

難をさける厄払いの力があるとされる
茅の葉がよく使われるようになり
「ちがやまき」とも呼ばれ
それがだんだんと「ちまき」と
呼ばれるようになったそうで
お水取りの1300年前に較らべても
さらに1000年も先の「粽」に歴史を感じます

今私達がいただくものは笹に包まれていますが
笹もいい香りで
邪気を払ってくれるようにとのことのよう

   
もう一つの主菓子は「唐衣
燕子花のイメ-ジで紫芋の紫、ゆり根の白、安穏芋の黄色

これは、伊勢物語9段、東下り(在原業平)
 からころも  きつつなれにし  つましあれば 
 はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ
句頭が、か、き、つ、は、た
洒落た歌です

   
花入れは「粽」
花は「大葉大山蓮華」、「河原撫子」

今日は24節気の「小満」です。
「小満」とは、
陽気が良くなり、万物が成長して
天地に気が満ち始めることから
「小満」といわれていますね

新緑も次第に色濃くなり
自然のエネルギーを感じる頃・・・

どうぞ明るい太陽のもと
日々イキイキと過ごしたいものです

旅行に行く前に公開予定でしたブログです
失礼いたしました

炉も終盤「廻り炭之式」のお稽古を

2023-04-29 19:27:52 | お稽古
霞か雲か、はたまた黄砂か花粉か
四月はかすんだ日が多く、マスクも手放せなかったですね
今日は「昭和の日」、そんな四月も明日迄
ゴールデンウィークが始まりました。

若草山から西を望めば霞む奈良市内と生駒山系
  4/13

先日4月19日に100歳を迎えられた裏千家の大宗匠
日本の波乱万丈な時代を過ごされ
今なお精力的に活動される姿
一盌に込める想いにはいつも頭が下がります

淡交タイムス4月号の「道具とは」の一説はとても心に響き
茶道具は茶の道の「具」であり、神仏からいただいているもの
しっかりと手入れし、育てていかなければ・・・・・

比にならない私の道具ですが、縁あり我が手にきたもの
責任と使命を持って大切にしなければと
  4/20

炉の時だけの七事式「廻り炭之式」をなんとか今年もできました
茶の湯では利休百首にもあるように火相湯相をとても大切にします
炭がほどよくおき、湯が適度に煮えている事が
美味しいお茶の必須条件
その為には炭手前が大切になってきます

「廻り炭之式」は炭手前の修練の式
無学宗衍和尚の偈頌 
端的底看聻(たんてきていにしゃくをみよ)」 
「聻」とは、人の死後になる鬼が更に死んでなるもの。
人が死を恐れるように鬼は聻を恐れる
鬼が恐れるほど良く熾る炭を端的に置く修練をせよ????
そんな意味があるのですかね

利休百首の中で炭をおく事に関する歌は
24;炭置くはたとへ習いにそむくとも湯のよくたぎる炭は炭なり
25;客になり炭つぐならばそのたびに薫物などはくべぬものなり
26;炭つがば五徳はさむな十文字縁をきらすな釣り合をみよ

なるほどとおもいますよね

「廻り炭之式」は簡単にいうと
初炭と後炭の間に全員で順に炭をつぐ手前
火箸の扱い方、炉中の整い方、炭のつぎ方
初炭、後炭の手前も習得でき
炭手前の上達につながる七事式です
  4/15
   タツナミソウとツバキ

この5月8日から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
感染症法上2類から5類へと移行し、緩和されますね。
まだまだマスク着用や換気など、現行のお稽古対策で対応し
今後の様子を見て、緩和は検討しなければと思っています

スタ-トの4月、炉最後の月は透木釜

2023-04-12 18:02:40 | お稽古
何かとスタ-トの多い4月(卯月) 
私も週休7日生活がスタ-トいたしました

茶道とヨーガと山歩きそれから旅行・・・
そんな私の新しい毎日

早速4月1日は金剛山(標高1125m)登山
この日の奈良は25℃と夏日で、標高500mの登山口の桜は満開!
  

ヤマブキ、ニワトコ、ダイコウバイなど春の花々に迎えられた。
  ヤマブキ
  
稜線上を軽快に山頂付近へと
山頂付近でも16℃迄上がっていたが、
樹齢300年の枝垂れ桜は・・・まだまだ蕾が硬い
  
 
最高点は葛城神社本殿の裏のため、拝殿から・・・
  

そしてライブカメラのある国見城跡の広場で、パチリと。
  

帰り道は「もみじ谷コース」を下れば、春の陽を浴びる谷筋
  

途中から現れた7つもの砂防ダム、ちょっと危険なところも
  

でも足元の草花は、春を待ちわびていたように
  ハナネコノメソウか

  エンレイソウ

  ミヤマカタバミ

  シロバナショウジョウバカマ

帰りは天然温泉「かもきみの湯」で汗を流しました。

2日、4日は先生の茶道のお稽古へ
6日はヨーガのレッスン
7日、8日は自宅でのお稽古
釣り釜が終り「透木釜」に
   
  
9日は近所の人と明るいうちからお料理持ち寄りパーテイを
  

アルコール類はビール各種、ピンクのモエシャン
日本酒は信州「真澄」富山「勝駒」奈良「三諸杉」
  

11日は自宅でお二人『行の行台子』のお稽古に
久しぶりの『行の行』奥伝のお稽古をするにあたり
前日2回、密かに復習をいたしました
週休7日であればこんな事もできる

軸は『一華開五葉
花は「源氏車椿」と「白山吹」
なおヤマブキの黄色い花弁は5枚、シロヤマブキは白が4枚
属が違います
   

お菓子は五種
春の野金団、松露(椿)、虎屋の羊羹、土筆、みかん
  

私のお弟子さん方が、奥伝までお稽古できるように
なってきて下さった事が夢のようです
週休5日から週休7日?へと時間を頂けましたので
言い訳はできません、私も頑張りますね

菜虫化蝶(なむしちょうとなる)頃のお稽古場

2023-03-14 13:53:25 | お稽古
七十二候「菜虫化蝶」なむしちょうとなる
青虫が紋白蝶になる頃
連綿と続き、1272回目の東大寺二月堂「修二会」も
12日はクライマックス
11人の練行衆が一回り大きな籠松明(60㎏)を伴い上堂され
  毎日新聞より

深夜には閼伽井屋(若狭井)からのお水取り
お香水が十一面観音さんに奉納されましたね

奈良に春を呼ぶと言われる「修二会・お水取り」
15日に満行を迎えます

これから蝶が飛び交う季節のはずが・・・
奈良では桜が散る頃の陽気が続いていました

東京では今日14日午後二時に開花の発表が・・・
2020年と2021年に続き統計史上、最も早い記録に並び
地球温暖化による異常気象でしょうか?

さて先日のお稽古の主菓子は「糊こぼし
日の丸盆に散らすと ウワ-ツと歓声が
ゆり根の白、安穏芋の黄色、食紅で染めた白餡
美味しくでき、喜んでいただきました
  

東大寺開山堂内に咲く糊こぼし椿(良弁椿)が由来とされ
南隣の四月堂の縁側にそっと水盤に浮かんでいるはず?

玄関では、いただいた煤のついた修二会の糊こぼし
ご本尊・十一面観音さんの周りを飾ざる造花の糊こぼし
せっせと練行衆が試別火でつくられたもの
  

清水公照 童子の扇面も
  

お水取り、お雛様のお稽古場も
そろそろおしまい
稽古場を華やかにしてくれたお雛様も
昨日片付けを

さて今週末には彼岸の入り、さらに利休忌と続きますね

「牡丹餅」「菜の花金団」を
作りたいと考えてますが
さて・・・
稽古場でのお楽しみに

このように季節は刻刻過ぎて
お菓子も季節で顔が変わっていきます
和菓子の成書を見ながら考えるのも愉しい
そうなんです
日本の主菓子は同じ素材でありながら
季節でどんどん変化し、又その季節になると
お目にかかります。そこが和菓子の醍醐味ですね

春の陽が降り注ぐ小庭では「金魚葉椿」が咲き出しました
  

遅咲きの「天津乙女椿」「源氏車椿」も蕾が膨らんでおり
待ち望んだ春、駆け足でやってきているようですね