細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『パーフェクト・ゲッタウェイ』の意外なオチの面白さは拾い物だ。

2009年11月21日 | Weblog
●11月20日(金)13-00 京橋<東京テアトル試写室>
M-124『パーフェクト・ゲッタウェイ』A Perfect Getaway (2009) rogue 米
監督/デヴィッド・トゥーヒー 主演/ミラ・ジョヴォヴィッチ ★★★☆☆☆
かなり練り込んだミステリーなので決着は言えないが、面白かった。
バカンスで、とんだ災難、という『脱出』や『ブラック・ウォーター』のような設定だが、これは知能犯の仕掛ける罠だから面白い。それも殺害の計画性よりも自然条件も計算外のサスペンスとなるのだ。
ハワイで新婚カップルが殺害されて、その容疑者がカウアイ島に潜伏したというニュースが流れた。
島には秘境の探検トレッキング・コースがあり、3組のカップルが事件に巻き込まれる。
さて、その犯人は? という謎当てクイズエンターテイメントなのだ。
それは見てのお楽しみだが、嬉しいのは絶景のハワイの自然を存分に見せつつ、まさにアガサ・クリスティのミステリーのように、それぞれ6人の男女に怪しげな要素を見せて行く演出の旨味だ。全員がクサい。
とくに映画の趣味的な会話のなかに、殺意やその衝動が込められていて、とにかく油断が出来ないのだ。
あの『ワイルド・シング』のような逆転ものではないが、見ている側のイメージを根底からひっくり返そうと言うシナリオの貧欲さと、そのサービス精神には拍手である。
犯人当てクイズのお好きな方は、ぜひこの難題に挑戦をお勧めしたい。

●2010年1月23日より、新宿ピカデリーなどでロードショー

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