細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『(500)日のサマー』で露呈される男の片思いの哀しさ。

2009年11月25日 | Weblog
●11月24日(火)13-00 六本木<FOX試写室>
M-125『(500)日のサマー』(500) Days of Summer (2009) fox-seachlight
監督/マーク・ウェブ 主演/ジョセフ・ゴードン=レヴィット ★★★☆☆
男と女の恋の温度差を描いた面白いコメディだ。
いきなり「結局、これはラブストーリーじゃないですよ」というコメントがあったように、男の思い込み映画であるから、ワンサイド・ロマンスなのだろう。
好きでデイトして、それなりに深い関係になったのに、女性には結婚の意志がなく、500日の交際で消滅。
「ごめんなさい、別のひとと結婚するわ」でおしまいでは、男も浮かばれない。
あの秀作『アニー・ホール』症候群なのだ。
かなり本音を吐いた、というシナリオはいいが、編集がマズい。やたらフラッシュバックしすぎるので、展開が読めなくなるのは、イライラしてしまった。
よくある男の片思い話だが、「こんな女は、捨てちゃえば」と言えない男の小心が哀しい。
ま、女性から見れば、「その気がなかっただけのこと」かもしれない。この感情の落差は謎だ。
とはいえ随所に見せた映像処理や、突然のミュージカル演出など、退屈はさせない傷心映画。見て損はない。

●2010年、1月 TOHOシネマズ シャンテなどでロードショー

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