細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●「ブリック」は本格ノワールの気分が濃厚だ。

2007年02月07日 | Weblog
●2月6日(火)13-00 渋谷<東芝試写室>
M-013 「ブリック」Brick (2005) アメリカ
監督・ライアン・ジョンソン 主演・ジョセフ・ゴードン=レヴィット ★★★☆☆☆
南カリフォルニアのハイスクールで起こった殺人事件。
現代の若者たちの青春の暴走を、まるで40年代のフィルム・ノワールのタッチで描いた力作。
古典的な台詞まわし、シャドウを強調したフレーム、気だるいブルース、シャープな銃撃とアクション。
よく計算されたストーリーと、タフな関係者のクールな視線など、クラシックなクライム・ムービーの好きなわたしは嬉しかった。まさに「メメント」や「レザボア・ドッグス」を感じさせる新人監督の感性は、次世代ハード・ボイルド美学を継承するセンスを見せている。
もし、ハットとスーツのハンフリー・ボガート・スタイルの大人の映画だったら、充分に★はもっと増えるが、それも個人的な趣味の欲望だろうか。
とにかく、期待充分の逸材の新登場に拍手を贈りたい。

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