みなさん、こんばんは。
以前からお伝えしている、床下のカビの件の続き。
私が注目している点は、木材の含水率。
業者からの考察は、床下の高湿が原因で結露を起こし、木材の含水率が施工後に上昇し、カビが発生した、とのこと。
まず結露については、先日お伝えした通り、露天温度を木材の温度が越えればあるかもしれませんが、表面温度が露天温度以上なので、それはないと思いました。
次に高湿で木材の含水率が上がるのか。
業者は、
「広告には20%含水率の材を使用とあるが、それは搬入時点の含水率であり、竣工時の含水率ではない」
と話しています。
このことに対し、搬入時点と竣工時で含水率を調べているのか、と伺ったら、そもそも測定したことはない、とのこと。
そうなると、仮に含水率が変動するとしても、どの程度なら引き渡しができる商品として認められるのか、その基準は?と質問すると、今までそのような基準を決めたことがない、(含水率を測ったことがないので当たり前か・・・)との答えが返ってきました。
私はそもそも搬入時点で含水率が高かったのでは?と疑っているんですが、床下の高湿に対してどのくらい含水率は変動するのでしょうか?
一つの指標として、以下の表が参考になるかと思います。
これは平衡含水率表といい、木材と周囲の環境が適合する状態を指します。
例えば、今回の床下の測定において、気温19.6℃、相対湿度92.4%の条件でした。
表の交点を見ると、平衡含水率は約22%となります。
つまり、含水率20%の乾燥材でも、この環境下で長時間置いておくと、22%まで含水率が上昇する可能性がある、ということになります。
最近伺った条件では、気温23℃、相対湿度75%くらいとのことでしたから、平衡含水率は15%程度となり、材のJAS規格表示であるD20(含水率20%以下)よりもさらに乾燥する条件にあることになります。
ですから、そもそも35%以上とか、ましてや60%近い含水率に環境要因で上がってしまうことはないのです。
「今回の件、落とし所はどの程度にしましょうか」
との質問が来ました。
この質問は、含水率20%以下にできないけど、どのくらいなら引き渡せますか、という条件を施主側に聞いている、という何ともおかしな話ですよね。
「材に防腐剤を塗布し、5年保証を付けて引き渡すと言うのはいかがでしょう」
との提案もありました。
そもそもの仕様は含水率20%以下の材で作ることであって、これは問題のすり替えだと思います。
ラーメンは腐っているけど、チャーシュー乗せるからそれでどうでしょう?と同じ発想では!?
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