GW開けから1週間、5月に入り、クールビズもかなり定着してきた。それでは今年の環境省のクールビズ提唱期間はご存知だろうか。
実は昨年度は5月1日~10月31日だったが、今年は5月1日~9月30日と1ヶ月短縮されているのである。なぜ?と疑問を持ち、環境省発表の資料を読むと『環境省は地球温暖化対策のため、平成17年の夏から冷房時の室温を28°Cにしてオフィスで快適に過ごせるクールビズを提唱してきました。これまでの継続的な呼びかけにより、現在のクールビズの認知率が約9割と社会的にも定着してきたところですが、』ここまでは確かにそうである。しかし、その後がおかしい。『近年の気温や衣料品の販売売り場などの実態に即し、クールビズ期間を5月から9月と致します。』となっているのである。
ということは今年は冷夏で秋は涼しくなることが分かっているのか?なんで環境省が衣料品の販売売り場の実態に気を遣わねばならないのか?要するに秋物のネクタイが売れないから業界から圧力がかかったのだろうか?と穿った見方をしたくなるのは小生だけだろうか。
クールビズはそもそも2005年に小泉首相のアドバイスでスタート。当初は反対も多く、特に自民党の重鎮K氏や衆議院議長N氏のように一部政治家の中にはあからさまな反対をした人もいたが、徐々に定着した。さらに2011年の東日本大震災から東京電力の電力不足を考慮してそんな余裕は無くなり、実施期間を当初の6月~9月から前後1ヶ月ずつ伸ばし5月~10月にしたり、さらに夏のピークにはスーパークールビズをうちだしたものである。
こういう意味からもクールビズが定着し、夏季のクーラー設定温度を28°Cにすることは省エネにつながるはずであり、環境省には喜ばしいはずである。また、昨今の地球温暖化から10月の平均気温も上がり、特に西日本では暑い日があるにも関わらず、このタイミングで期間短縮を行なうのは時の流れに逆行するような気がする。
日本人は欧米人に比べ1つのモノサシを国や企業に求めたがる傾向が強く、クールビズ期間としない限りノーネクタイ、上着なしという訳にいかない国民性があり、そうした意味からもより広いルールにしておく方が良いのではないか。こんな風に考えるのは小生だけだろうか。