春の七草の1つであるナズナも白い花が減って、少し茶色くなってきた。待ち遠しかった春も桜が終わり、紫陽花の蕾が目立つようになると春先から咲いていた花もだんだん実をつけるようになる。タンポポは綿帽子のように白く小さな落下傘を沢山飛ばして子孫の繁栄をはかる。
ナズナは他のアブラナ科の植物同様に小さな白い十字の花が咲き、これが実になると三角になり、さらに黄色くなると小さな実が中にできる。その形態が三味線のバチに似ているペンペン草の別名がある。(三味線はペンペンと擬音を使うため)
また、熟したナズナの茎で折り、逆立てるようにしごくと実をつけた軸が柔らかくなり、振ると中の実がなることからペンペン草とついたという説もある。
子供の頃、笹で舟を作ったり、スズメノテッポウの房を抜いて吹いて音を鳴らしたり、シロツメグサを編んで飾りを作ったり、ペンペン草を振ったり、といった遊びの記憶があるが、今の子供達はこんなことを知っているだろうか。
黄色くなったナズナを見て、ふとそんな感想を持った。