井の頭公園を散策していたらヒガンバナの花を見つけた。ヒガンバナ(彼岸花)は別名曼珠沙華ともいう多年生球根性植物である。小さな玉ねぎのような球根から花茎が地面から伸びて蕾を付け、花を咲かせる。
しかし、この花を見ると私などは違和感を感じる。というのは葉っぱが全く見つからないのである。放射状にクルマユリに似た花を咲かせるが、上からみると面白い。
しかし、この花を見ると私などは違和感を感じる。というのは葉っぱが全く見つからないのである。放射状にクルマユリに似た花を咲かせるが、上からみると面白い。
それならば葉っぱはどうしたのか、これは花が終わった後にちゃんと生えてくるのだが、花がないために中々気づくことはない。
ヒガンバナの葉
さらに面白いことにヒガンバナは種をつけることは滅多になく、球根の株分けで増えていく。このため、遺伝子が同一であり、同じ株から生えたヒガンバナはほぼ同じ時期に花を付ける。
ネーミングもかなり不気味である。花の名前の由来が秋の彼岸の時期に咲くためという説が有力だが、植物全体にアルカロイド系の毒があり、もし食べると後は『彼岸』しかない、つまり死んでしまうという説もある。このため、方言では死人花、葬式花、墓花、幽霊花などあまり有り難くない名前が付けられている。
今年は猛暑のせいか、花が咲くのが1週間ほど遅いが、燃えるような赤い花は何となく艶かしい気もする。白い花の方はそれほど感じないのであるが。