『ぶらり橋巡り』その98。色々と街歩きをしている中で『旧〇〇』という構築物や川、橋などにぶつかると唆られる。JRの駅名にも旧が頭につくのは廃止されてしまった石北本線の『旧白滝駅』ひとつだけだったことを思い出した。
その流れで今回は『旧葛西橋』を訪れてみる。行き方は都バス秋26系統秋葉原駅〜葛西駅に乗る。今回は清澄白河駅から乗車、清洲橋通りをひたすらまっすぐ走る。
途中、白河、境川、亀高橋などを通過、旧葛西橋交差点を右に曲がったあたりがバス停。
少し戻り、右に曲がるが、4車線が2車線になる。周りはやはりハゼ釣りに来る人が多いのか、釣具屋が急に増える。
その先は土手になっていて越えると広々とした荒川が見える。対岸には高速道路が走り、雄大な風景だが、実は先ほどの清洲橋通りの延長上に1963年までは葛西橋が存在していたのである。
前の葛西橋つまり旧葛西橋は1928年に荒川放水路完成と同時に作られた片道1車線の橋長549.5mの橋であったが、橋脚が木製のために1950年に一部損壊し、300m下流の新橋完成後取り壊されたのである。
そのため、かつてあった橋のことを偲び、さらに都電29系統の終点があったことから旧葛西橋という地名となり、現在に至る。交差点やバス停には名前が残されている。
荒川の土手に沿って川下の葛西橋に向かう。葛西橋は全長727m、幅員15mの桁橋(吊橋のように見えるが吊材は補鋼材である。)の大規模かつ美しい形状の橋である。
さらに下流には清砂大橋という美しいハープ橋を臨むことができる。天気も良く、やはり橋の近くには魚が多いからなのか大勢の釣り人が竿を垂れていた。